英文メール強化塾 相手を動かすライティング戦略

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Lesson 42

Oops, that’s an unpleasant surprise. And it may be my fault.

目的


従来と同じ数量を同じ日程で納入してくれるように、相手に訴えかけること

状況

【おっと、それは困った。こちらの確認漏れともいえなくないが……】

輸入販売会社の購買宣伝を担当しているカトウヒロミさんは、輸入商品の市場投入に当たり、キャンペーン広告と併せて商品の納入スケジュールの調整業務も行っている。主要輸入元企業の商品で、毎年新しいモデルが登場するXYシリーズは、昨年までは新モデルが春先に納入されていたので、今年も同じだろうと見込んでいた。

今年の新モデル展開のために4月の紙媒体とテレビの広告宣伝を事前に手配していたが、突然、その輸入先の小売製品メーカーに勤めるMarieから、今年はXYに関心をもつ新市場に力を入れるため、日本市場には十分な商品を供給できないかもしれないと通知が来た。

イメージ

力関係


戦略

突然Marieから予想外の変更を聞かされたカトウさんは驚いたことでしょう。しかし、実際のところ、カトウさんにまったく落ち度がなかったとはいい切れません。例年どおりにXY新モデルの割り当てがありそうだという曖昧な約束はあったけれど、実際の数量や納入日などの確約を得るまでの働きかけをMarieにしていませんでした。
そこで、カトウさんは、Marieと新モデルの供給について確かな約束をしたわけではないと認めますが、これまでの個人的な関係をもとにして訴えかけ、継続的な商品展開の重要性を強調し、広告宣伝や販売スペースの契約をキャンセルしなくてはならない場合の重大性をほのめかします。

表現の強さ


ポイント
  1. 突然の変更に対して、率直な驚きを見せる
  2. より積極的に追求しなかった点において、こちらの非を部分的に認める
  3. これまでの営業促進における相手の貢献度をたたえ、プライドに訴える

e-mail

強化メールの解説

1.問題にフォーカスする

Allocation of XY
相手に迷惑な内容であれば、件名ではそれを隠すことが多いですが、あえて件名で難しい依頼内容を強調したい場合は次のように書きます。
Confirmation of allocation of XY

2.友好的に書き始める

Dear Marie
Marie(読み手)がカトウさん(書き手)を助けるよう説得するために、これまでの緊密な協力関係を頼みにします。相手との関係性が、仕事を通じた友人というより、フォーマルな関係であるならば、Dear Ms. Smithという失礼のない書き出しを使います。

3.正直な反応を示し、個人的な気持ちを伝える

I have to admit I was surprised
カトウさん個人としてのリアクションを伝えるために、ビジネスからいったん離れます。正直な反応を伝えることでMarieに負担をかけてしまうことへの抵抗を、“I have to admit”という表現を使って表します。

4.正しくない可能性をほのめかす

sudden report
カトウさんは“report”という単語を使うことで、変更される可能性を高めています。もし“the sudden news”と書けば、すでに変更不可能な決定のように聞こえるからです。

5.相手への個人的な批判を減らす

we had been assured
この表現では相手個人を批判しないよう、書き手側を主語にしたセンテンスにしています。もし、カトウさんの失望をMarieに分かってもらいたいのであれば、次のようにもっと能動的に書きます。“I thought you had assured us . . .” しかし、この表現では、Marieから受け取った前のメッセージを、個人的な約束として理解したけれど破られた、といったニュアンスになり、今後のつき合いを考えると、効果的なアプローチとはいえません。

6.プレッシャーをかけつつ、個人的には気が進まないことを伝える

I’m afraid I have to ask in the most urgent terms
“I’m afraid I have to ask”という表現は、難しいことを依頼しなければならないカトウさんの抵抗を表しています。Marieの状況への配慮を表しつつ、一方で、“in the most urgent terms”という節で、この依頼がカトウさんにとってどれほど重要であるかを相手に伝えています。

7.依頼を一連の業務の継続として示す

normal 50K of product XY, to reach us as always
ここでの“normal”は、その正当性と継続されることがふさわしいというニュアンスを、相手に感じさせることを狙いとしています。後半の“as always”の使い方には似た効果があり、Marieにはこれまでどおり継続する義務があることを示唆します。

8.お詫びをするとともに、責任をとる

I really apologize for not finalizing details
謝るときに“really”をつけると、人間的で誠実な気持ちを伝えることができます。ただし、同じく“really”をつけたとしても、“I really apologize for not pushing you for a commitment”と書くと、カトウさんの謝罪が相手には皮肉に聞こえてしまうので、たとえ事実でも書かないようにしましょう。

9.ノスタルジーとプライドを思い起こさせる

to develop this rewarding market over the years
カトウさんは、長年にわたってMarieと共に達成してきた素晴らしい仕事を思い出すことで、Marieが努力し続けてくれるように動機づけます。もし、個人的な達成感よりも、ビジネスの成果に焦点を絞りたいなら、“this very profitable market”と書きます。

10.失敗による悪影響をもち出す

the network of contacts …can be delicate
“we all have developed”として、Marieもネットワークの構築者に加えながら、このネットワークの維持が、Marieにとってもプライオリティが高いことを期待します。

11.プレッシャーをかけつつ、感謝を伝える

I thank you as always for your invaluable support
Marieが内心、カトウさんを助けたい気持ちがあることを頼みにします。
もし、より積極的に伝えても問題ないと思うなら、
“I thank you for supporting my request regarding this allocation.” 
もう少しソフトに伝えたいなら、
“I would really appreciate your invaluable support for my request.” 
と伝えても良いでしょう。

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