海外駐在だより 暮らしてわかるその都市の素顔

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今回は

ロサンゼルス(アメリカ合衆国)

名前:T・M(男性・35歳)/駐在地(都市名および国名):ロサンゼルス(アメリカ合衆国)/勤務先 :日系損害保険会社 /現地での職務:営業・マネジメント /家族構成(同居者の有無): 妻(同居) /駐在開始時期:2012年4月/趣味:ゴルフ・サッカー

【生活編】
天候も人の気質も陽気なカリフォルニアでの生活

こちらでの生活は完全に車中心だが、フリーウェイを含めて運転が荒いという印象はない。

 「ハリウッド」の華やかなイメージがあったせいか、ロサンゼルスというと街中が都会というイメージをもっていたのだが、ダウンタウンなどの中心部以外は高い建物はあまりなく、空港からの道中「やはりもとは砂漠なんだな」と妙に納得してしまったのを覚えている。

 こちらでの生活は完全に車が中心。電車やバスなどの公共交通手段が発達していないため、一人一台車を所有していることが当たり前であり、交通量自体が非常に多いので通勤時の渋滞は避けられない。ただ、フリーウェイを含めウィンカーを出せばすぐにレーンを譲ってくれるなど、運転が荒いという印象はあまりない。車社会であるがゆえ当然外出先での飲酒ができず、どうしても飲む必要がある場合はタクシーを利用することもあるが、結局面倒なので必然的に回数が減ることになる。その分家族と過ごす時間が多くなったのは、こちらに来てからのポジティブな変化といえるかもしれない。

 あと気に入っているのは、やはりこの気候。1年を通して雨が降ることはほとんどなく、想像していたとおりの「カリフォルニアの太陽」が燦々と降り注ぎ、本当に過ごし易い気候だ。日中は日差しが強いためサングラスが必須だが、海に近いため風があり涼しさを感じるのが日本の蒸し暑さとの違いだ。

 この天候がそうさせるのか、ロサンゼルスの人たちは非常にフレンドリーで基本的におしゃべり好き。ラーメン屋に一緒に入っても、注文したものが運ばれてきてから5分以上も平気でしゃべっている。そして麺が伸びた状態で食べ始めるという有様だ。スーパーマーケットで知らない人に気軽に話しかけられて長話になることもしばしばあり、慣れないうちはビックリしたものだ。

 ビックリといえば、家のセッティングなどのために業者を呼ぶと必ず土足で入ろうとするのには困ってしまう。シューズカバーを渡すと嫌々履くのだが、機材搬入などのためにいったん外に出ると、そのまま土足で入ってくるので意味がない(笑)。これも文化の違いだろう。

 私が住んでいるTorrance(トーランス)という街は日系企業が多くあるため、日系のスーパーも数店舗あり品数も豊富で日本のものはほとんど手に入るといってもよい。日本食レストランも多くあり、寿司、焼き肉、ラーメン、定食、イタリアン、アメリカンなど食べたいものがいつでも食べられる環境は日本と変わらない。アメリカ在住の日本人の友人が遊びにきたときは、「こんなに簡単に日本のものが手に入る街がアメリカにあるとは」と驚いていたくらいだ。

 自宅がビーチまで車で10分という立地のため、休日は浜辺で散歩したりサイクリングなどに行くこともあるが、ゴルフに行く機会も多い。日本では年1~2回だったのだが、こちらに来てからは基本的に毎週ラウンドしている。ゴルフ場までも近く、とにかく安いというのが大きい(15ドルくらいからラウンド可能)。80台のスコアを出すのが今の目標だ。またせっかくロサンゼルスにいるので、ぜひ名物の「LAマラソン」に出場して完走してみたいと思っている。

【仕事編】
現地の流儀と日本流とのバランスに苦心

ビーチまで車で10分という立地ということもあり、休日は海で過ごすことも多い。(写真はトーランス・ビーチ)

 仕事とプライベートの切り替えが非常にはっきりしているというのが、こちらのスタッフと仕事をしてみての印象だ。残業はしないし、定時は9時~17時なのだが、8時に出社すると16時に帰るという具合だ。また、自分の範囲の仕事しかしないためそれ以外の仕事はなかなか頼めないという側面がある。ただその分、自身の仕事は責任をもってキチっと仕上げてくるということもいえる。

 もともと英語が堪能ではないためやはり言葉の壁は感じていて、日本語でも伝えづらい微妙なニュアンスを英語で伝えるのは非常に難しい。ミーティングの後は内容確認のためにE-mailをしておくなど、なるべくコミュニケーションに工夫をするようにしている。また、日本人特有の文化や考え方(礼儀、挨拶、接待)に理解を得られない場合もあるので、「郷に入っては郷に従う」ではないが、現地の流儀と我々のやり方とのバランスに苦心する毎日だ。

 現地スタッフと働くうえでは、常に挨拶時に雑談(スポーツ、家族、週末の出来事など)をしてフランクな関係になれるよう努めている。休日に旅行に行った際にはお土産を買ってくるようにもしているが、これは日本と同じで大変喜ばれる。大箱で買ったときなどは、甘いものは10分程度でなくなるのだが、辛いものは1週間も放置されていることも(笑)。またこれもこちらの文化なのか、スタッフミーティング中にもかかわらずお菓子やパンをほおばり、コーラを飲んでいるのには面食らった。あるセミナーに参加したときなど、講師が朝御飯を食べながら講義を始めたのには驚いたものだ。

 こちらに来てからは、外から自分の会社を客観的に見ることができるようになり、自社の強み・弱みを明確に認識できるようになった。自分や自部署のみならず、会社全体としての利益を常に考えながら仕事をするようになったし、同業他社との情報交換を日本にいたころより頻繁に行うようになるなど、自分の意識も変わってきたようだ。

 仕事における今後の目標としては、英語でのプレゼンを完璧に行えるようになることが挙げられる。すでに何度か行っているのだが、質疑応答時に難がありブラッシュアップの必要性を感じている。また、CPCU(米国損害保険学士)という資格を取得するために、目下勉強しているところだ。ここロサンゼルスの地で自分らしい足跡や成果を残せるよう、今後も自分自身を常に磨き続けていきたいと考えている。

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