活用事例
ハウス食品グループ本社株式会社

向上心の醸成を目指し、学習会の目標設定や効果測定にTOEIC® Testsを活用

人材開発の施策の1つとして、社員の向上心醸成を目的にTOEIC Listening & Reading TestおよびTOEIC Speaking & Writing Testsを導入。年1回までの「語学試験受験料補助制度」も設け、社員を支援しています。

人材開発部 人材開発課 人材開発チーム  脇田 卓朗氏

導入概要

導入目的
  • 社員の英語力チェックおよび向上心醸成のため導入
  • 英語学習会の目標設定・効果測定のため導入
活用方法
  • グループ企業の希望者を対象にTOEIC L&Rを年1回実施。一部昇格要件にTOEIC L&Rを活用
  • 英語学習会の参加基準と目標設定、効果測定にTOEIC L&Rスコアを利用
  • TOEIC L&Rスコア上位層向け英語学習会の効果測定のため、TOEIC S&Wを実施
導入メリット
  • 成果が可視化されるスコアを学習会の目標に用いることで、受講者のモチベーションが向上した
  • 昇格が期待される社員の受験を義務化することで、社員自身が現在の英語力を認識することができた
  • 社員同士のコミュニケーションを活性化し、互いの向上心を刺激できた

導入の背景

当社は国内15社、海外23社の計38社からなる企業です。日本における人口減少や少子高齢化が進む今、「国内成熟市場におけるイノベーションの実現」と、米国や中国、ASEANなど「海外成長市場における事業展開の加速」の2つを経営戦略の柱として事業を展開しています。また、経営戦略と人材戦略は車の両輪であり、ハウス食品グループの向上心と社員の向上心を同化させることが重要と考え、人材開発にも力を入れています。

導入の目的

当社の人材開発プログラムでは、若手社員から職責者までの階層別学習や、次世代リーダー養成など、目的ごとに様々なプログラムを用意。そのなかの、社員の向上心醸成を目的とした施策の1つとして、TOEIC L&RとTOEIC S&Wを導入しています。

活用方法

当社では、グローバル人材像を「世界各地の“お客様価値”を創造・実現・拡大するリーダー」と定めています。そして、グローバル人材はその必須要件として、自分の意思を自分の言葉で伝えることができる「語学力」を鍛えなければなりません。当社では、語学力を鍛えるための取り組みとして、英語力については社員の自己申告によるTOEIC L&Rスコアを参加基準に、「Beginner」「Intermediate」「Advanced」の3つのレベルのプログラムを提供しています。

「Beginner」レベルはTOEIC L&Rスコア495点までが対象です。同レベルでは基礎力を付けてもらうため、希望者を対象に通信教育やオンライン英会話の受講料を補助し、自主学習に取り組んでもらいます。

「Intermediate」レベルは、TOEIC L&Rスコア500点から725点までが対象です。同レベルの希望者には「英語力Jump Up Program」を提供。受講者は4名程度のチームに分かれ、6ヵ月間、オンライン英会話などのレッスン受講率と、TOEIC L&Rスコアの伸びを競い合います。学習会の始めのキックオフミーティングでは、「将来の在りたい姿」への道筋を強く意識してもらうため、「英語ができるようになって何をしたいか」についてプレゼンテーションを行います。プログラム開始後も参加者には毎週、レッスン受講率などをもとに算出した個人とチームの順位をメールで通知し、互いに高め合いながら学習を進められるようにしています。

同プログラムは、ハウス食品グループ内のネットワーク構築も兼ねており、チーム分けは所属会社や部署などがすべてバラバラのメンバーになるようにしています。また、「Intermediate」レベルを対象としていますが、TOEIC L&Rスコア400点から800点までであれば希望者全員が受講できるようにしているため、英語力も全チームが均等になるようにしています。チームによっては無料のチャットアプリや通話アプリなどのSNSを活用して、業務時間外に自主的にミーティングをおこなうなど、楽しく学習に取り組んでもらえているようです。

「Advanced」レベルはTOEIC L&Rスコア730点以上が対象です。同レベルでは対象スコア保有者のなかから、実務における英語活用を求められている社員や、将来、英語力を求められる社員の実践力を養成する目的で、指名制の「英語Advanced Program」を実施。週1回・1日8時間、業務として英語学習に取り組むもので、ネイティブスピーカーの講師による全10回・約3ヵ月間のプログラムを受講します。内容は、ケーススタディやワークを中心に会議やディベート、交渉などにおける実践的な英語力を習得するもので、課題も出ます。プログラム終了後には効果測定としてTOEIC S&Wを実施しています。

そのほか、当社の国境を越えた事業展開をけん引するマネージャー候補の育成および、その素養を身に付けるための「グローバルマネージャー育成プログラム」、国境を越えた事業展開の推進・加速を担うリーダー候補を育成する「グローバルチャレンジプログラム」も用意。「グローバルマネージャー育成プログラム」は国内の中堅社員を1週間海外に派遣するもので、インドやベトナム、タイなどで滞在中、毎朝提示されるミッションを夕方までに完遂します。ミッションはその時々で異なり、例えば、「50人以上のタイ人にアンケートを取り、現地の食文化を調査する」などがありました。

また、「グローバルチャレンジプログラム」では、海外の大学への短期留学や、新興国のNPO法人や社会的企業への“留職”を実施。選抜メンバーはプログラム参加前の半年間、業務から離れて語学学習に取り組み、その後、約半年間に渡り留学または留職をします。

導入メリット

チーム対抗形式でおこなう「英語力 Jump Up Program」では、英語力の変化が可視化できるスコアを目標設定に用いることで、モチベーションを維持、向上することができています。実際に、直近では受講者のTOEIC L&Rスコアが平均190点、最高315点アップするなどの成果も出ました。

また、当社では昇格審査の要件としてTOEIC L&Rスコアを設けてはいませんが、一部昇格要件にTOEIC L&Rを取り入れています。これは、国内勤務の社員も将来的には海外やグローバルな業務に携わる可能性があるためであり、受験することで社員が自身の現在の英語力を認識できるというメリットがあります。

(2018年1月取材)

(テスト名称を含め掲載情報は取材当時のものです)

「テストの種類」「実施方法」「実施時の注意事項」など、ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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