活用事例
エンケイ株式会社

英語力向上に関する取り組みの成果を測る指標としてTOEIC® Programを導入

社員一人ひとりの英語力や、当社が独自に進めてきた英語力向上に関する様々な取り組みの成果を測る指標として、2012年4月から受験対象者を選定してTOEIC Listening & Reading Testを実施しています。その後、スコア300点以下の社員向けにTOEIC Bridge Testも導入しました。

(左)業務統括本部 企業広報グループ 係長 藤崎 芳子氏
(右)人事グループ 伊藤 菜々子氏

導入概要

導入目的
  • 社員一人ひとりの英語力を正確に把握するため
  • 社内における英語力向上に関する取り組みの成果を測るため
  • グローバル展開していく中で、高いコミュニケーション力は不可欠であり、さらなる英語力アップが必要となったため
活用方法
  • 2012年4月から社内で年4回、対象者にTOEIC L&Rを実施
  • TOEIC L&Rスコア300点以下の社員を対象にTOEIC Bridge Testを導入
  • 新入社員研修でも全員がTOEIC Bridge Testを受験
  • 社内昇進基準にも活用
関連する取り組み
  • 全拠点で社内会議は英語を使用
  • 社内英会話教室やセミナーを実施
  • TOEIC L&Rスコアを活用した昇進資格制度や報奨金制度を導入
  • 海外拠点で行う5S監査に日本の一般社員も参加
  • 海外研修対象者選定にTOEIC L&Rスコアを活用

現地従業員の日本語によるプレゼン発表に感動!
一方で、日本人の英語力のなさを実感

当社は主に自動車のアルミホイールを製造している会社で、本社のある静岡県西部地域を中心に国内14社で約1,300名、海外8ヵ国15社で約7,900名が働いています。日本人社員約1,300名のうち、常に約100名は海外拠点に駐在、国内勤務社員も毎年平均約225名が海外出張に出ています。売り上げ全体の約8割を海外取引が占めていることもあり、社員は英語ができる・できないに関わらず海外で仕事をする機会が多く、コミュニケーションツールとしての英語力が求められるようになってきていました。

2010年3月、半年に1度実施している海外拠点での5S監査において、ある拠点の現地従業員が日本語で発表を行いました。そのことにとても感動した社長は、同時に日本人社員の英語力のなさを実感。今後は日本での5S監査もすべて英語で行うことを指示し、それが会社を挙げて英語力向上に取り組む契機となりました。

当時の記録には、「われわれは中学・高校・大学と約10年間英語教育を受けてきた。従って、英語が話せないのではなく、英語を話す機会がないだけなのである。英語を話す機会がもっとあれば、必ずや話すことはできるはずだ。上手い下手は別として、英語で説明できる、話が分かる社内文化を作っていく」との社長の発言が残っています。2012年2月の講話録にも「日本語と英語ができるくらいでは、すごいとは言われない世の中があと10年もしたらやってくる。だからこそ、われわれはあと6年くらいで英語が話せることは当たり前の会社にする。それくらいのレベルになっていくようにしないと、さらなるグローバル化はできない」とあり、社長の英語に対する強い思いがうかがえます。

トップダウンで社員の英語力向上を推進
国内・海外全拠点の社内会議はすべて英語に

社長の指示を受け、早速、朝礼や5S監査など国内外の各拠点で行われる様々な社内会議が英語化されました。発表や会話はすべて英語で、プレゼン資料も日本語と英語を併記しています。今では当たり前の光景ですが、当初は英語に慣れていない社員が多く、英語を話すことに対する恥ずかしさもありました。

そこで、英語力向上に向けた取り組みが社内で始まりました。例えば総務部は、全社員向けに「One Point English Lesson」と題したメールマガジンを毎日配信。各部署でも、英語の得意な社員が講師となって英会話教室や勉強会を開くといった動きが見られるようになりました。

取り組みの効果を測る指標としてTOEIC® Programを導入

ところが、自主的に様々な取り組みが行われ始めた一方で、その効果を数字で示す方法がありませんでした。そのため、社員一人ひとりの英語力が正確に把握できない、個人がいくら努力をしてもその成果が分かりにくい、といった問題が出てきました。

そこで2012年4月、成果を計数管理する方法としてTOEIC L&Rを導入しました。部門別に対象者を選定し、年4回実施しています。当初はTOEIC L&Rのみでしたが、スコアが300点に満たない場合は正確な英語力が測れない上、社員にとっても問題が難しすぎてテストそのものが苦痛になってしまうことから、2016年以降は300点以下の社員にはTOEIC Bridge Testを実施しています。

民間業者と連携して、希望者を対象とした英会話教室も各拠点で開催しています。会社が費用の一部を負担しているため、一般的な英会話スクールよりも安く受講できると好評です。

海外監査への参加や海外研修で語学力にとどまらない“グローバル人材”を育成

さらに、身に付けた英語をアウトプットする場として、海外拠点での5S監査に日本から一部の一般社員が参加することになりました。英語を使って直接現地の従業員とコミュニケーションを図ったり、日本と異なる文化や風土を肌で感じたりすることで、参加した社員は多くの刺激を受けています。

また、国際的な人材育成の観点から、製造部門の若手社員を対象とした1年間のアメリカ研修プログラムや、入社5年目以内の女性社員を対象とした半年間のベトナム研修プログラムも用意しています。現地での生活を通じて、文化を学んだり英語力を向上させたりするだけではなく、ベトナム研修では現地従業員への日本語教育やイベントのサポートなども行っています。これらの研修参加者を選定する際には、TOEIC L&Rスコアを活用しています。

当社は今、採用活動にもTOEIC L&Rスコアを1つの判断材料として活用しています。スコアが高いに越したことはありませんが、たとえ低かったとしても、英語に関心を持ちテストを受けているという積極性や向上心を評価しています。今はまだ、英語ができることは大きな強みです。学校現場でもぜひ積極的に英語教育に取り組んでもらいたいと思います。

(2018年8月取材)

(テスト名称を含め掲載情報は取材当時のものです)

「テストの種類」「実施方法」「実施時の注意事項」など、ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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