導入事例

株式会社やまやコミュニケーションズ

自己啓発として推奨する英語学習の成果をTOEIC Programで測定

自己啓発として推奨する英語の学習成果を測るため、2015年から社内でTOEIC Listening & Reading Testを実施しています。TOEIC L&Rはハードルが高いという社員には、TOEIC Bridge Testを実施しています。

(右)人材コミュニケーション推進室 室長 廣田 由紀さん
(左)コーポレートサポート部HR統括 穴田 美樹さん

導入概要

導入目的
  • 空港、駅、観光地などの店舗で、増加する外国人観光客に対応するため
  • 自己啓発として推奨している英語学習の成果を測定するため
活用方法
  • 社内で年1回、TOEIC L&R IPテストを実施
  • TOEIC L&Rはハードルが高いという人には、TOEIC Bridge Testを実施
導入効果
  • 目標の明確化により、社員の学習意欲が向上
  • 「自ら目標を設定し、達成する」という成功体験を得られる
  • TOEIC L&Rの受験に向けた学習そのものが実際の業務に役立つ

福岡の「辛子明太子」が、九州、日本を代表する特産品に

辛子明太子の製造・販売を行う当社の商品は、地元の福岡や九州を代表するお土産として、九州各地のサービスエリアや駅、空港、観光地で販売されています。

近年はさらに、日本の特産品として国際線が発着する空港にも置かれるようになりました。福岡にも多くの外国人観光客が訪れ、各店舗では、英語で商品説明を求められたり、道を尋ねられたりする機会が増えてきています。

辛子明太子は、そのままごはんの上に乗せて食べるだけでなく、パスタソースやマヨネーズのほか、活用の広がりがまだまだ期待できる食品です。今後は、多くの販売チャネルをもつ当社のグループ力を生かし、国内はもちろん、海外からのお客様への対応や海外拠点での販売などにも一層力を入れていきたいと考えているところです。

英語力や課題解決能力の育成を推奨、支援する独自の自己啓発プログラム

当社は、経営理念を実現するための教育プログラム「Yamaya Academy」において、階層別教育や自己啓発を用意しています。自己啓発では、ビジネススキルとしてだけでなく、実生活に活かすこともできる学びを推奨、支援しており、そのプログラムの1つに「Yamaya Liberal arts Program(YLP)」があります。

YLPでは英語や簿記の授業のほか、課題設定・解決能力やリーダーシップを有する人材の育成を目的に、生物から科学、哲学、芸術まで幅広いテーマを扱う各種講義やディベートも行っています。ここでいうリーダーシップとは、管理職という意味ではなく、家庭や仲間など様々な場面で発揮できる能力を指します。

いずれも、業務に関する知識やスキルを身に付けるためだけでなく、知らないことへの興味・関心を深め、自分で考える力を身に付けることによって個人が成長していくことを狙いとしているため、昇給・昇格の要件にはなっていません。

社内で年1回、TOEIC Listening & Reading Testを実施
4技能を育成する社内学習会も開催

YLPは2014年9月から月1回、土曜日に社長が主催しています。1年を1クールとし、毎年7月に全社員から受講者を募ります。午前が英語と簿記、午後が各種講義とディベートとなっており、社員同士で切磋琢磨しながら学んでいます。

「TOEIC L&Rスコア200点。まったく英語が分からないレベルです」「約6年前にTOEIC L&Rスコア860点を取得しました」「外国人が多く来る店で仕事をしているので、外国人のお客様に最低限のサービスができるようになりたいです」と英語学習に関する事前アンケートにあるように、YLPの受講者は、勤務年数から英語力、受講目的まで実に多様です。教養・プライベートの充実を目的とした社員の割合が多いですが、なかには、今は業務上必須ではないけれど、英語が使えるようになって業務の幅を広げたいという社員も複数います。

現在は、基礎と応用の2クラスがあり、テキストを使って文法や語彙などを学ぶ座学とプロの講師による英会話レッスンを、1時間ずつ交代で実施しています。

このYLPでの成果を測定するツールとして年1回、TOEIC L&R IPテストを実施しています。もちろん、YLPの受講者以外に個人で英語を勉強している社員も受験できます。また、TOEIC L&Rはハードルが高いと感じる社員には、TOEIC Bridge Testから受けてもらっています。目標はTOEIC L&Rスコア600点。600点を取得するとニューヨーク研修の権利が与えられ、2018年10月時点で8人がその権利を得ています。

開始当初のYLPの「英語学習」は、社長と穴田が講師を務める座学のみでした。初めての受験となった2015年4月の33人の平均スコアは382点。設定した2クラスのレベルの差が激しく、自発的にどんどん学習しスコアを伸ばした人がいた一方で、中学の内容の復習から始めた人などは、目に見える成果が得られませんでした。

その後、クラスを3つに分けたり、英検を取り入れたり、座学だけでは面白くないだろうということで英会話レッスンを導入したりと、試行錯誤を重ねてきました。4年目となる昨年9月から、4技能をバランスよく育成することを重視した現在の形式になりました。座学の内容も、食品関係の海外雑誌を教材として使ったり、外部セミナーで学んだ活動を取り入れたりと工夫しています。

約10ヵ月でTOEIC Listening & Readingスコアが460点から640点に上昇

2017年10月に実施したTOEIC L&Rの平均スコアは414.5点で、初めて400点を上回りました。

開始当初からYLPに参加していたある女性社員の2015年4月のスコアは、460点でした。しかし、同年11月に560点を取得し、2016年2月には640点まで上昇しました。主婦でもある彼女は、「500点を超えたい!」と自ら目標を立て、早朝や通勤時、昼休みのスキマ時間などを使って問題集を解いたり、アプリで単語を覚えたりしていました。「『目標を設定し、自己の努力によって達成する』という成功体験を積み重ねる上で、英語の勉強は非常に適していた」と彼女は言います。

また、TOEIC L&Rの受験に向けた学習も、実際の業務に役立つと好評です。空港店舗に勤務する受講者は「授業内容を生かして積極的に商品のアピールをしたい!」と学習へのモチベーションが一層高まったと話していました。

最近は、定年退職後の嘱託社員や子どもと一緒に英語を勉強したいという女性社員など、YLPの「英語学習」を受講する動機や顔ぶれも一層多彩になってきています。

5年目を迎えて見えてきた課題

一方で、開始から5年目を迎えて見えてきた課題もあります。

1つは、学習時間についてです。月1回のYLPの「英語学習」のみでは十分な英語力は身に付きません。しかし、英語の勉強はあくまで自己啓発の1つであり、学習時間の確保が個人に委ねられるため、その確保に苦慮している社員もいるようです。

2つ目は、業務との関連性です。今はまだ業務に英語を必要とする社員は少ないのが現状です。そこからどうモチベーションを高めていくか。会社としては、英語に限らず、「学習する風土」というものを社内全体で醸成していく必要があると考えています。

その他にも、受講者の英語レベルの幅広い差への対応や、福岡以外の拠点で勤務する社員へのフォロー、費用対効果などの課題があります。

今後もインバウンド需要の増加が見込まれ、2020年には東京オリンピックが開催されます。当社も、中・長期的な視点で、現在の取り組みをさらに一歩、次の段階へ進めていきたいと考えています。

「テストの種類」「実施方法」「実施時の注意事項」など、ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。