導入事例

リックス株式会社

技術部門のグローバル化に向けた英語教育の成果指標としてTOEIC Listening & Reading Testを活用

技術部門における英語教育の成果を測定する指標として、2019年からTOEIC L&Rを導入しました。受講者の英語力の伸長がより明確で分かりやすくなったことにより、社員のモチベーションアップや学習方法の改善につながっています。

生産本部 管理部 管理グループ主任 新村 泰男さん

導入概要

導入目的
  • グローバルニッチトップを目指す企業の技術部門として、海外顧客への対応力を強化するため
  • 社員の英語力の伸長を測定するツールとして
活用方法
  • 英会話講座の受講者を対象にTOEIC L&R IPテストを実施
  • TOEIC L&R IPテストは年4回、社内で業務時間内に実施
導入成果
  • 英会話講座の成果や英語力の伸長がより明確で分かりやすくなった
  • テストスコアを基に、受講者のレベルに応じた学習方法の検討が可能になった

自社製造も手がける、福岡発の機械系専門商社

当社は、1907年に福岡県で創業したB to Bの機械系専門商社です。鉄鋼、自動車、半導体などの業界の各メーカーを主な顧客として、お客様の工場で使われる部品や機械、装置を販売しています。一方で、世界中を探してもお客様の要望に合う商品がなければ自社工場で造るというメーカー機能も兼ね備えています。その代表的な製品には、工作機械などに使われるロータリージョイント、高圧バリ取り装置、フラックス洗浄装置などがあります。

工場は福岡の他、中国に2カ所、タイに1カ所あります。営業拠点もアメリカ、ドイツ、インドネシア、中国、タイ、韓国の6つの国にあり、グローバルネットワークを構築して海外売上比率をさらに高めていこうとしています。

技術部門における3つの人財教育プログラム

私は、自社製造を手がける福岡のメイン工場で勤務しています。ここには約100人が在籍し、技術部門独自の3つの人財教育プログラムを展開しています。

1つ目は、ベテラン従業員が講師となって新入社員や若手社員に製品知識や技術を教える「人財開発勉強会」です。2つ目は、社外取締役(豊田自動織機元役員)によるトヨタ生産方式に基づく指導会です。QCD(Quality、Cost、Delivery)活動の推進を目的としており、この2つは毎月1回実施しています。そして、3つ目がグローバル人財の育成を目的とした英会話講座です。

海外のお客様と直接コミュニケーションできる技術者を育成

当社は、日系企業の海外拠点にとどまらず、海外企業の開拓も推し進めることで「グローバルニッチトップ企業」となることを目指しています。

しかしながら、技術部門には現在、海外のお客様と直接コミュニケーションできる技術者や設計者が数人しかいません。そのため、海外からの来客時や海外への出張時は、英語が分かる営業担当者と2人で対応しています。しかし、それではお客様とのスムーズで正確な意思の疎通は難しく、海外の競合企業と対等に戦っていくことができません。また、工場を訪れる海外のお客様の増加に対し、工場や会社を英語で案内できる社員も不足しています。ですから、技術部門でも英語ができる人財の育成は喫緊の課題の1つでした。

受講社員を選抜し、レベル・業務に合わせた目標を設定

英会話講座は2017年から毎週1回、業務時間内に実施しています。既に業務上英語を必要としている社員とこれから英語が必要になると思われる若手社員を中心に選抜し、2019年は習熟度別に3クラス、計13人が受講しています。

まず6月に、各受講生のレベルに応じた目標を設定します。3年後にどうなっていたいかという「長期目標」、長期目標を達成するために3カ月後までにできていることを具体化した「短期目標」、そして、毎日または毎週やることを定めた「行動目標」の3つに分け、約3カ月後の10月に目標の振り返りと再設定のための個別面談を実施しています。

TOEIC® Listening & Reading Testを活用して英会話講座の成果を測定

初年度はバイリンガルの日本人、2年目はネイティブスピーカーのアメリカ人に講師を依頼しました。講座の最終回には、技術者は製品紹介、その他の社員は会社紹介をテーマに10分間のプレゼンテーションを実施しました。事前に用意した台本を見ながらのプレゼンでしたが、皆の前で英語で発表することはとても貴重な経験になったようです。また、英語力の伸長を評価する方法として電話によるスピーキングテストも行っていました。しかし、受講生からは「何をどう改善すれば、どれだけスピーキング力が上がるのかが分かりにくい」という声がありました。

そこで2019年は、イギリス人のネイティブスピーカーに講師を依頼するとともに、新たな評価方法としてTOEIC L&Rを導入しました。6月から年4回、団体特別受験制度(IPテスト)を実施する予定です。

6月と9月のスコア平均点は、Listening、Readingともにほぼ同じスコアでした。ただ、個別の変化を見ると、きちんと講座に出席し、自らテキストを購入して自習にも励んでいた受講生は大きくスコアが上昇。頑張れば頑張った分、スコアという目に見える数値で変化が示されるTOEIC L&Rは英語学習のマイルストーンとして非常に有効だと感じました。

TOEIC L&R導入のメリットは他にも、業務時間内に社内で受験が可能なことや、「次は650点を目指そう」といった具体的な目標が立てやすいこと、主体的な学習をサポートする公式教材が充実していることなどが挙げられます。今後は、IPテストの結果を基に学習方法の指導・改善も行っていきたいと考えています。

業務と英語学習を上手く両立し、英語の活用機会を増やす

最後に、これまでの取り組みを振り返っての課題とその対応策についてです。

1つは、ルーチン業務と英会話講座の両立です。英語教育は業務の一環として実施していますが、どうしても緊急の事態が発生した場合は、ルーチン業務が優先されます。しかし、そのまま英会話講座の優先順位が下がり続けては出席率が低下し、期待する学習成果も得られません。そこで重要となるのが、受講生はもちろん、その上長も含めた社内教育全般への理解です。ですから、今後は教育プログラムの再構築とともに、管理職を対象に部下の育成に関するセミナーを開催することなども検討していきたいと考えています。

もう1つは、業務での英語の活用です。今は業務上日常的に英語を使用する機会がほとんどないため、どうしても学習に対するモチベーションの維持が難しくなります。勉強したことを実践して英語の必要性を実感することで、学習意欲や英語力のさらなる向上につながっていくと思いますので、海外からの来客時の対応や海外での展示会への参加、海外拠点での研修など、身に付けた英語を使う機会を積極的に提供していくことも検討しています。

当社の技術部門は、全社員一律ではなく、個のニーズやレベルに応じたプログラムを提供することで英語力の伸長を図っていきたいと考えています。同時に、グローバル人財の育成は社内全体の共通の課題でもあります。当部門における取り組みのブラッシュアップや全社的な取り組みへの拡大に向けて、引き続きTOEIC Programを有効に活用していきたいと考えています。

(2019年11月取材)

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