活用事例

株式会社富士通ラーニングメディア

【オンライン方式事例】

集合型研修を企画から再構築
TOEIC Listening & Reading IPテスト(オンライン)と公式eラーニングの併用で自律型学習を推進

ナレッジサービス事業本部 グローバルラーニングサービス部
鈴木 純子さん  (※取材当時)

年間約9万6,000人が受講する国内最大規模の総合人材研修企業

当社は、国内最大規模の総合人材研修企業として、親会社の富士通株式会社(以下、富士通)をはじめ、企業、公共機関・団体等向けに人材育成のトータルソリューションを提供している会社です。人材育成に対する熱い想いや使命感、誇りを持って、お客様に唯一無二の最高の教育、研修を提供できるよう日々精進しております。ヒューマン系ビジネススキルからIT技術まで約1,500のコース等を展開し、年間約9万6,000人に受講いただいています。

当社が提供する研修のうち、富士通では、全社施策のひとつとして若手向けのグローバルスキル向上に関する育成プログラムを実施しています。育成プログラムは富士通の「社員の自律的な学び・成長を支援する」という人材育成方針に沿って、入社1年目から4年目までに、グローバルマインドを養成する「導入教育」からはじまり、入社2年間でTOEIC L&Rスコア600点以上を目指す「英語力アッププログラム」、コンピテンシーの強化や実践力を養成する「グローバル教育」を行うことになっています(スライドⅠ)。

「自律的に学び・成長できる」希望制の英語力アッププログラム

「英語力アッププログラム」は全社向けの施策ですが、あえて会社側が受講の指示を出すのではなく、自らの意思で英語力向上を目指す方に対し、学習の機会を提供し、成長を支援する形をとっています。

研修内容は、大きく3つのフェーズで構成されています(スライドⅡ)。フェーズ1では、希望者にTOEIC L&R IPテスト(オンライン)を実施し、学習開始前の実力を測定。現時点の実力を知ることで、自身に何が足りないのか、どこを強化すればいいのか、学習時間はどのくらい必要か等を自己分析してもらいます。

フェーズ2では、把握した自身の実力をもとに、TOEIC L&R公式eラーニング等、3つの教材の中から英語力アップに最適なものを自ら選択。3~6ヵ月間の計画を立て、自主学習に取り組んでもらいます。

フェーズ3では、学習の成果を再びTOEIC L&R IPテスト(オンライン)で測定します。同プログラムでは、英語力が向上したという目安をTOEIC L&Rスコア600点以上としており、この時点でさらに上を目指してもう1年学習を継続するか否かを、自らの意思で選択してもらいます。

テレワーク厳守で、集合型研修に課題

このように、現在の「英語力アッププログラム」はオンラインに対応し、希望制で自律的に学ぶ社員を支援するという形をとっていますが、実は、2019年度までは全新入社員必須の集合型研修として実施していました。 同プログラムの内容が2020年度から変わった背景には、新型コロナウイルスの感染拡大と働き方の変化がありました。今まで当然だと思っていた方法が全く通用しなくなった中で、富士通からは次のようなミッションが課せられました。

「新入社員を新型コロナウイルスの感染から守ること」「事務局側もテレワーク厳守の上、英語力アッププログラム実施に繋げること」「スケジュールの見直しは認めるが、プログラム内容自体の変更はNG。加えて、例年通りのクオリティを維持、もしくはそれ以上のものを提供すること」「グローバルマインドを養成する導入教育で醸成された自律的な学びを継承するため、希望制という形をとりながらも、入社時点でTOEIC L&Rスコアを持っていなかった新入社員の70%以上が英語力アッププログラムを通じて英語学習をするように促すこと」等々、初めて経験する困難な状況を乗り越えていくこととなりました。

タフミッションを乗り越え、目標受講者数を達成

富士通からのミッションを達成するため、まずはこの複雑な状況を、研修実施にあたって「変更できないこと」と「変更できること」に分解し、シンプル化しました。

研修について「変更できないこと」は、(1)学習開始前後の実力測定の実施、(2)2019年に1,000名規模の実証実験により最適な教材として選ばれた3種類のeラーニングの使用、(3)TOEIC L&Rスコアを保有していない新入社員の約70%に対して、受講を促すことでした。対して「変更できること」は、例年、社内で実施していたマークシート方式のTOEIC L&R IPテストを、テレワーク下でも受験できるオンライン方式に変更することのみでした。

「変更できないこと」と「変更できること」を踏まえて全体を俯瞰し、研修を成功させるために以下の工夫に取り組みました。まず、我々事務局側もテレワーク厳守の中でTOEIC L&R IPテスト(オンライン)の導入に向け、一日も早く新しい働き方を確立させることに努めました。次に、入社以降、一度も出社できず不安な思いを抱えているであろう新入社員のため、例年だと社会人のマインドへの切り替えとして事務的な対応をとるところを、お母さんのような愛情をもって寄り添うよう心掛けました。最後に、新人の皆さんがイメージしやすく、分かり易い表現を使うようにしました。

これらの工夫を重ねた結果、目標であったTOEIC L&Rスコアを保有していない新入社員の約70%の受講をほぼ達成し、自主学習開始前に実施したTOEIC L&R IPテスト(オンライン)の受験率も99%を達成することができました(スライドⅢ)。

6割以上が今後もTOEIC Listening & Reading IPテスト(オンライン)を希望

TOEIC L&R IPテスト(オンライン)実施後に行ったアンケートでは、ネットワーク状況やガイダンスの分かり易さ等、ほとんどの項目で9割以上の方がポジティブな回答をする結果となりました。また、今後も希望する受験形態については6割以上がオンライン方式を選択しました(スライドⅣ)。

これらのことから、前述の工夫とTOEIC L&R IPテスト(オンライン)が掲げる「いつでも、どこでも、手軽に本物を」という利便性の高さが相乗効果を生み、目標達成に繋げられたのだと分析しています。

変化する働き方に対応し、研修成果を出すために

最後に、これまでの取り組みを振り返って、多くの制限下でも受験率99%をはじめ目標を達成できた3つのポイントについてまとめます。

1つ目は研修目的を明確にすることです。富士通では、入社後にグローバルマインドを養成する「導入教育」期間中にトップメッセージを浸透させ、自律型学習を定着させたことで、より研修目的が伝わりやすくなりました。また、新入社員に寄り添った分かり易い表現も大切です。

2つ目は最適な教材を厳選し、提供することです。新入社員に刺さる教材を徹底的に追求・分析し、できれば実証実験を行い、最適な教材を特定する。さらに、教材を提供したあとも放置せず、全員が挫折せずに完走できるようそっと背中を押してあげることも大事です。TOEIC L&Rの場合、公式eラーニングを併用することで、実力測定から自己学習、効果測定までを一通りカバーできるので、オンラインの状況下でも活用しやすいという特長があります。

3つ目は人材育成に地球規模の情熱を持つことです。当社が大切にしている情熱とは「タフなミッションであっても、最高の仲間とともに楽しんでとことん取り組む」「使命感と誇りを持って、お客様にとって唯一無二の最高の研修を届ける」「最後まで絶対にやり抜く」という強いマインドです。 当社では、今回の取り組みを踏まえ、今後もTOEIC L&R IPテスト(オンライン)や公式eラーニングを有効に活用していきたいと考えております。

(2020年11月取材)

(テスト名称を含め掲載情報は取材当時のものです)

Q&A

受験率99%達成のためにどのような対応をされましたか?
「導入教育」期間中に強く打ち出した「自律した学習をしましょう」というトップメッセージを研修プログラムの開講通知にも盛り込み、自律型学習が定着するよう背中を押しました。
研修期間中は、1週間おきに学習状況やログイン状況をトラッキングしました。また、2週間おきに受講者の進行具合に応じたリマインドメールを出し、進みの遅い方には直属の上長にご協力をいただき、最後まで完走できるよう根気強く対応しました。
オンライン方式の試験を受けた社員の反応は?
受講者はTOEIC L&R IPテスト(オンライン)が掲げる「いつでも、どこでも、手軽に本物を」という利便性の高さや、公開テストとは違って周囲を気にせず集中して受験できる点、また、新型コロナウイルス感染症の予防対策もとれたことから、オンライン実施はとてもよかったとの声がありました。

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