活用事例

大阪夕陽丘学園高等学校

大学入試のその先を見据え、“使える”英語力の育成にTOEIC Bridge TestとTOEIC Listening & Reading Testを活用

音声教育によるリスニング力を測る指標として、TOEIC Bridge Testを導入しました。客観的なスコアで英語力の伸びを把握でき、生徒の学習に対するモチベーションの維持・向上につながりました。

英語科 英語国際コース長 福代 亮介教諭

導入概要

導入目的
  • 大学入試の先を見据えた実践的な英語力習得のため
  • 音声教育の学習成果を測る指標として
活用方法
  • 英語国際コースの1、2年生全員がTOEIC Bridge Testを年2回受験
  • 2年生の成績上位層及び3年生全員はTOEIC L&Rを受験
導入メリット
  • 英検2級合格者をはじめ、生徒の英語学習に対する意欲が向上
  • 大学入試(AO・推薦)に活用
  • 保護者も新聞やニュースなどで企業で求められるスコアの知識を得ているため、子どもの将来につながるとして高評価

「英語が話せたらかっこいい!」
生徒の“憧れ”を重視した音声教育

2003年に開設した本校の英語国際コースは、2年次にアメリカやカナダ、ニュージーランド、オーストラリアなどへ1年間海外留学をする「グローバルクラス」と、3年間本校に在籍して重点的に英語を勉強する「インテンシブクラス」があります。

いずれも生徒の入学理由は様々で、全員が「英語は得意」というわけではありません。しかし、共通して「英語が話せたらかっこいい!」という英語への興味と強い憧れを抱いています。そこで、その憧れを自らの自信に変える、つまり、実社会で“使える”英語力を身に付けさせることを本コースにおける英語指導の最終目標に位置付けました。

授業では、長文読解や文法解説よりも、リスニングや音読、ディクテーション、プレゼンテーションといった音声教育を重視しています。生徒がより積極的に英語活動に参加できるよう、プレゼンテーションのテーマは生徒自身の生活に関することから始めます。

音声教育による学習成果を測るため、全1、2年生が年2回TOEIC Bridge Testを受験

こうした音声としての英語力を育成する活動の成果を評価するにあたり、生徒のリスニング能力を正確かつ客観的に証明できるテストが必要となりました。そこで、2014年度からTOEIC Programを導入しました。大きな決め手となったのは、リスニングのスコアがリーディングと同等配分であり、しかも、TOEIC Bridge Testは10~90点、TOEIC L&Rは5~495点とスコアレンジが幅広く設定されていたことです。(※Totalスコアは、TOEIC Bridge Testが20~180点、TOEIC L&Rが10~990点です。)

英語国際コースでは、7月と12月の年2回、1・2年生全員がTOEIC Bridge Testを受験しています。3年生は全員がTOEIC L&Rに挑戦します。ほとんどの生徒にとってTOEIC Programは本校に入学して初めての受験となるため、1年生はまず、オールイングリッシュ形式のテストに慣れることから始めています。しかし、2年生になると高いスコアを出す生徒も出てくるため、TOEIC Bridge Testのスコアが150点以上、または英検2級に合格した生徒は、TOEIC L&Rを受験できるようにしました。2018年度は7月時点で、全2年生の約2割がその対象となっています。

授業はあくまで英語力を上げる場であり、TOEIC Programは授業の学習成果を測る指標として活用しています。そのため、試験対策講座を開いたり、授業の中で模擬問題を扱ったりということはしていません。スコアも成績には反映されません。

「なんとか700点目指したい!」
上位層の生徒の学習へのモチベーションが向上

それでも、これまで漠然とした感覚でしか把握できなかった自らの英語力を、スコアという目に見える形で客観的に示せるようになったことは、生徒の英語学習に対するモチベーションの維持・向上に大きな効果がありました。クラスメートとスコアを比較し合うことで、自己評価にとどまらず、他者評価も得られ、お互いが良い刺激となって学習に取り組めているようです。

特に、英検2級に合格した生徒には、TOEIC L&Rのスコアがとても役に立っています。英検の場合は「合格」「不合格」で判定されますが、TOEIC L&Rはスコア判定なので、細かな英語力の伸長も一目で分かります。そこで生徒たちは、「いきなり準1級は難しくても、まずは600点取ろう!」「なんとか700点目指したい!」と、TOEIC L&Rのスコアを基に自ら具体的な目標を設定し、当初苦手としていたリーディングや他教科も含めて意欲的に学習するようになりました。

2014年度に入学した生徒の3年生のTOEIC L&Rスコアの平均は、グローバルクラスが578.4点、インテンシブクラスが422.6点でした。上位層の中にはグローバルクラスで800点後半、インテンシブクラスでも800点を超える生徒がおり、彼らはそのスコアを大学のAO・推薦入試に活用してより高いレベルの志望大学に合格しています。

また、TOEIC L&Rは既に数多くの大学や企業で導入され、受験・就職活動や昇進昇格の基準等で求められるスコアがニュースなどで頻繁に紹介されています。そのため、生徒だけでなく、保護者や本校への入学を検討している中学生、その保護者らの認知度も高く、TOEIC L&Rは子どもの将来につながるものとして高く評価されています。在校生のスコアやプレゼン発表の様子を見て、本コースに入学を決めたという生徒もいました。

継続的な受験を支える費用・運営面のメリット

管理・運営面でも、TOEIC Programの団体特別受験制度(IPテスト)は、費用が他の資格・検定試験と比較して安価であり、学校行事や予期せぬ気象・災害等による日程変更も可能、といったメリットがあります。全員が同じテストを受験できるので公平性があり、本校では夏のプレゼン研修のグループ分けなどでスコアを活用しています。結果の返却が約1週間後と早いのも、生徒たちがテストの内容を覚えているうちに振り返りができると好評です。

高校で身に付けさせたい真の“英語力”とは何か

本校が育成する実社会で“使える”英語力は、学習指導要領が求める「生きる力」の1つです。TOEIC Programは「ビジネス英語」だと言われることがありますが、全てがそうではありません。meeting(会議)など高校生で分かる単語も多くありますし、多少難しくても将来的に必要なのであれば、生徒にはなるべく早い段階から触れさせたいと考えています。

新たな「大学入学共通テスト」で、複数の民間英語資格・検定試験が利用できるようになります。しかし、各資格・検定試験はもともと、メーンとして想定しているターゲットや目的が異なります。目の前の生徒に対し「どの試験が生徒に一番適しているのか」「将来どのような人になってほしいのか」という視点で考えていけば、生徒に受験させる資格・検定試験はおのずと決まってくるのではないでしょうか。同時にそれは、「生徒をこんな人材に育てます」というわれわれ教員の意志表明でもあるので、私たちはその覚悟をもって日々の指導に当たる必要があります。

さらにこれからは、生涯を通じて自ら学び続けていくことが必要不可欠な時代となります。そのためには、早い段階、つまり1年生のうちにどれだけ「やればできる!」「頑張ったらできた!」と生徒自らが実感できる経験を積ませられるかが重要だと感じています。その成功体験で自信を得た生徒は、大学受験のその先も、自主的に夢や目標に向かって前向きに学び続けていきます。TOEIC Programのスコアは、その点でも大きな役割を果たしてくれていると思います。

本校では今後、TOEIC Speaking & Writing Testsの導入も検討しながら、上位層をより一層伸ばしていくとともに、上位層と下位層の差を埋める指導にも力を入れていきたいと考えています。

(2018年8月取材)

(テスト名称を含め掲載情報は取材当時のものです)

「テストの種類」「実施方法」「実施時の注意事項」など、ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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