活用事例
静岡県立静岡城北高等学校

TOEIC® Programを活用した授業で英語4技能をバランスよく育成

日常的に使われている実践的な英語をインプットし、アウトプットするトレーニングとして、授業の中でTOEIC Programの公式問題集を活用しています。音読の成果は、TOEIC Listening & Reading Testのスコアや学校内外のテストの成績の伸びにも現れています。

国際科 西田 大教諭

導入概要

導入目的
  • 日常で使われている実践的な英語の習得のため
  • 英語の4つの技能をバランスよく向上させるため
活用方法
  • 授業の中で公式問題集を使った音読やスピーキング活動を実施
  • 国際科の生徒全員が毎年TOEIC L&Rを受験
導入効果
  • 入学時は、全国の高校1年生の平均より80点下回っていたTOEIC L&Rスコアが、3 年生では全国平均を120点上回る
  • 音読の効果を実感し、生徒が一層前向きに授業に取り組むようになった

「実践的な」英語力を生徒に身に付けさせたい
TOEIC® Program=ビジネス英語、という誤解

本校には普通科6クラスと国際科1クラスがあり、私は国際科3年生の担任をしています。これまで20年以上英語教員として指導しながら、ほぼ全てのTOEIC L&Rの公開テストを受験し続けてきました。授業にTOEIC Programを導入したのは、自らの経験を含めてTOEIC Programが生徒に「実践的な」英語力を身に付けさせる上でとても効果的だと感じたからです。

生徒たちは、教科書以外にも様々な参考書を使って勉強しています。しかし、このような学習書の中には使用頻度の低い文法や構文を目にすることもあります。せっかく一生懸命習得した英語が既に使われていない古いものだったとしたら、それはとてももったいないことです。

それに対し、TOEIC Programで使われている英語は非常にauthentic(実用的な)です。よく、TOEIC Programは「ビジネス英語」だと言われますが、それは誤解です。最もビジネス的要素が強いとされるリスニングセクションの説明文問題でさえ、解答する上でビジネスに関する専門知識が求められることはありません。ラジオのニュースを題材とした設問でも政治的な話題は一切なく、あくまで天気や交通、セールの情報などに限られます。これらは、社会人に限らず小学生でも日常生活の中で耳にするような内容であり、「ビジネス英語」というよりもむしろ、高校生にとっても非常に有益な「実生活英語」といえると思います。

公式問題集を活用し、まずは良質な英語をインプット

そこで本校では、毎年のTOEIC L&R受験に加えて、TOEIC Programの公式問題集を1クラス分40冊購入し、この問題集を国際科3学年で共有しながら授業の中で活用しています。具体的な活動の1つが、問題集のリスニングセクションに掲載されている会話問題文の音読です。まずペアを組んで役割を分担し、音読します。次に、役割を入れ替えたり、別冊の日本語訳を見ながら英語で音読をしたりします。今度は一人で全て音読し、最後に、早口言葉のように一人でできるだけ早く音読する「ラピッドリーディング」を行います。このように同じ英文を何十回と繰り返し音読することで、英文をそのまま頭の中にインプットし、記憶させます。

重要なのは、アウトプットする前に上質な英語を徹底的にインプットすることです。ここでいう「上質」とは、国際的に日常使われている実践的な英語で、そのまま実際の場面で使 うことができるものをいいます。

また、ラピッドリーディングに慣れてくると、生徒たちはTOEIC L&Rなどのリスニングセクションのスピードがゆっくり感じられるようになってきたと言います。

写真問題を使ってインプットした英語をその場でアウトプット

音読によって上質な英語をどんどんストックしていくと同時に、インプットした英語をアウトプットする活動にも公式問題集を活用しています。

提示された写真を見て45秒間で説明する写真描写問題がTOEIC Speaking Testにありますが、授業でも、それと同じ活動を問題集に掲載されている写真を使って行います。

最初は、黒板に投影した写真を見て、ペアで話し合うことから始めます。机間巡視をしていると、音読活動でインプットした単語や英文が自分の口から自然と出てきて、とても嬉しそうな表情を見せる生徒が多くいます。また、上手に話せる生徒は人に見てもらうことで自信になるので、彼らには積極的に前に出てクラスメートの前で発表してもらうようにしています。

入学時は全国平均を80点下回っていたスコアが約2年で全国平均を120点上回るように

これらの活動は授業冒頭の約10分間などに行うものですが、継続して取り組んだ結果、入学時は297点だったTOEIC L&Rのクラス平均スコアが、1年後には414点、さらに3年生1学期には全国平均を約120点も上回る541点まで上昇しました。TOEIC L&Rのスコアに限らず、民間の模擬試験のクラス偏差値も2年間で57.9から64.1と、約6ポイント上がりました。

英語4技能の育成には、インプットとアウトプットのバランスが大切です。生徒たちが熱心に音読に取り組むのは、音読によってインプットした英語をアウトプットできた時の嬉しさを知っているからです。また、音読によってインプットする英語が増えるほど、アウトプット活動にも積極的に参加するようになります。インプットとアウトプット、双方の重要性を生徒が自らの経験を通じて実感しているからこそ、それが学びのモチベーションとなり、活動への前向きな参加から英語力アップへとつながる好循環を生んでいるのだと思います。

生徒のモチベーションを左右する「評価」の重要性

一昨年度から、アウトプットの機会拡大を目的として試験的にオンライン英会話も導入しました。パソコン室のパソコンを使って海外のネイティブ講師とマンツーマンで会話をするのですが、生徒からは非常に好評です。画面の先の相手に自分の英語が通じることで、自分の英語力が確実に向上していることを実感できる良い機会となっているようです。

もちろん、テストなどによる他者評価も重要です。しかし、基準があいまいな評価は、かえって生徒の学習へのモチベーションを下げてしまうことにもなりかねないので注意が必要です。

その点、「Reliability(信頼性)」「Validity(妥当性)」「Fairness(公平性)」を理念として開発・制作されたTOEIC Programは、各分野のエキスパートと問題開発から採点、分析に至る実に細かいプロセスによって、英語能力を公平に評価できるよう配慮されています。いつどこで誰が受験しても、同じ英語力であれば同じスコアが算出されるので、ぶれのない評価として生徒も教員も安心して活用することができています。

(2018年8月取材)

(テスト名称を含め掲載情報は取材当時のものです)

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