活用事例

昭和学院秀英中学校・高等学校

グローバルスタンダードで英語力を測定できるTOEIC Listening & Reading Testを進路指導ツールとしても活用

大学進学後を見据え、実社会で役立つ英語力を伸ばすきっかけとしてTOEIC Listening & Reading Testを導入しました。長年のスコアデータは進路指導の参考情報としても活用しています。

英語科 高橋 俊一郎教諭

英語科 高橋 俊一郎 教諭

導入概要

導入目的
  • 実社会で役立つ総合的な英語力を伸長させるため
  • グローバルスタンダードとしての英語力を測定するため
活用方法
  • 高校2年生、3年生全員がTOEIC L&R IPテストを年1回受験
  • 目標スコア(高校2年生:600点、高校3年生:700点)を設定し、学習モチベーションを喚起
  • スコアレポートを参考に、生徒自ら今後の学習計画を策定
導入成果
  • 大学入試の先を見据えた英語学習の動機付け
  • 進路指導の参考情報として活用
  • 本校の英語教育に対する教員や保護者の理解

自発的な学びを尊重する質の高い授業で難関大学への高い現役進学率を維持

本校は、ほぼ全生徒が4・6年制大学への進学を希望する学校です。しかしながら、進学に特化したコースの設置や大学受験のための詰め込み教育は行っていません。段階的かつ自発的な学びを尊重する「質の高い授業」、将来を見据えチャレンジ精神を育む「きめ細やかな進路指導」、芸術・文化や社会貢献活動に接し、新たな気づきにつなげる「豊かな心の育成」の3つを実践目標に、独自のカリキュラムを全校で展開し、着々と進学実績を向上させてきました。

その結果、国公立大学及び難関私立大学への現役進学率は7割を超えており、特に2019年度には過去最高となる8割を達成し、東京大学、京都大学、東京工業大学をはじめとする国公立大学への現役進学率も3割に上りました。

こうした実践目標のもと、英語科では4技能を重視した実社会で活きる本物の英語力を育成する授業を行っており、海外語学研修や留学生招待プログラムなど、グローバル化を意識した活動も充実させています。

高校2年生600点、高校3年生700点を目標に、
年1回、TOEIC Listening & Reading IPテストを受験

TOEIC Listening & Reading Test(以下、TOEIC L&R)の団体特別受験制度(IP:Institutional Program、以下IPテスト)は、2012年度から高校2、3年生全員を対象に年1回実施しています。TOEIC L&Rを選んだ理由は、本校が目指す「大学入試の先を見据えた実社会で役立つ英語力」を伸長させる試験であると評価したからです。TOEIC L&Rは高校卒業後、大学や就職など多様な場面で必要とされる試験であり、実践的な英語力を公平公正に測定するという点においても社会的評価と信頼性が高い、非常に有意義なテストだと判断しました。

ここ数年は、2学期始業式の日にTOEIC L&R IPテストを実施し、長期休暇中には、希望者を対象にテストに向けた事前講習を設けています。また、IPテスト受験後は、単にスコアを確認するだけでなくスコアレポートを丁寧に読み込み、今後の自己学習計画の作成に活かすよう指導しています。目標スコアは2年生で600点、3年生で700点と、実際の高校生の平均スコアよりもやや高めに設定し、学習に対するモチベーションを喚起しています。

実践的な英語に触れ、自らの英語力を体感
生涯にわたり学び続けることの動機付けに

初めてTOEIC L&R IPテストを受験した2年生は一様に、ぐったりした様子で「本当に疲れた。こんなにまともに英語に向き合ったのは初めて」と感想を語ります。リスニング約45分、リーディング75分という長時間の集中力が求められるテストを受験すること自体がおそらく初めてでしょうから、そのハードさに衝撃を受けるのは当然でしょう。

しかし、本校のTOEIC L&R IPテストの実施目的は、将来について具体的に考え始める高校段階から社会で幅広く活用されている実践的な英語に直接触れること、そして、グローバルスタンダードに基づく自らの英語力の現在地を知ることです。この経験が「受験で必要だから勉強する」「受験が終わったらもう英語は必要ない」という高校生が持ちがちな意識を改めることに貢献し、大学受験をあくまで1つの通過点として捉え、その先も生涯にわたって自ら学び続ける姿勢を育むきっかけとなることを期待しています。

TOEIC L&R IPテストはあくまで実力テスト的な位置付けなので、授業で対策指導や模擬問題を扱うことはありません。しかし、高校2、3年次にTOEIC L&Rを受験することを6年間の年間予定に明記しているため、今では、中学生を含め早い段階からTOEICL&Rを意識して自主的に勉強を始める生徒が少なくありません。つまり、このTOEIC L&R IPテストが本校の英語学習における1つの指標として定着してきていると言えます。

また、「大学のプレイスメントテストでTOEIC L&Rを受験した」「進学先の大学で単位認定として活用されている」という卒業生の声が在校生に伝わり、それがさらに生徒たちのモチベーションアップにもつながっているようです。

TOEIC Listening & Readingスコアを進路指導の参考情報としても活用

TOEIC L&R IPテストを約10年継続実施している本校では、進路指導や進路相談の場面でもこのTOEIC L&Rスコアが役立っています

蓄積された過去の大学合格実績と合格者のTOEIC L&Rスコアを分析すると、両者にはある程度の相関性があります。その傾向を基に、例えばある大学を志望する生徒に対し、「実際に合格した先輩は、2年の時点ではこのくらい、3年の時点でこのくらいのスコアを取っていたよ」といったアドバイスをすることがあります。もちろん、TOEIC L&R IPテストと大学入試はテストの目的が違いますし、近年は大学入試の多様化が進み、共通テストも改革の過渡期なので、あくまで参考としての情報ではあります。しかし、生徒にとっては励みとなり、具体的な目標設定にもなっているようです。

他にも、「長時間の試験に耐える集中力がまだ備わっていないな」「時間配分に失敗して最後の設問まで辿り着けなかったな」といった受験経験から明らかになった各生徒の課題を、その後の指導に活かすことがあります。結果として、IPテスト高得点者で大学入試が望む結果ではなかったという生徒はまずいません。一方で、IPテストの結果が良くなかったがゆえに、それを起爆剤として奮起し、大学入試で大きく挽回したという生徒もいます。

こうした分析が可能なのはやはり、TOEIC L&Rがいつどこで誰が受験しても、同じ英語力であれば同じスコアが算出される「信頼性」「妥当性」「公平性」を備えたテストだからでしょう。新しく始まった共通テストがTOEIC L&Rの出題形式に類似していたと感じたのも、実践的な英語力を測るテストとしてTOEIC Programが評価されていることの表れではないでしょうか。大学入試を目的とせず導入したTOEIC L&Rですが、結果的には大学入試にも十分活用し得るテストであると考えています。

教員や保護者の関心も高いTOEIC Listening & Reading Test

TOEIC Programの社会的認知度の高まりとともに、教員のTOEIC L&Rの受験についての理解も英語科に限らず深まってきている感じます。特に若い教員は、自身が受験した経験から大学や就職活動でその意義を身をもって体験している者が多いです。

また、保護者の認知度も高く、TOEIC L&R IPテストを継続実施する本校の考えに理解を示し、生徒のスコアにも高い関心を寄せてくださっています。この傾向は本校への受験を検討している保護者も同様で、本校のアピールポイントの1つにもなっています。

さらにTOEIC L&Rの高得点者には、個人的にTOEIC Speaking & Writing Tests(以下、TOEIC S&W)の受験を促しています。まだまだ準備不足を痛感する結果となる生徒が多いのが現状ですが、今後徐々にTOEIC S&Wに挑戦する生徒が増えていけば良いと感じています。

(2021年6月取材)

(テスト名称を含め掲載情報は取材当時のものです)

「テストの種類」「実施方法」「実施時の注意事項」など、ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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