英語学習は、“自分を更新する”こと。挑戦するほど、人生はカラフルで豊かに!
笠井 敬博さん
公開日:2026年2月12日
世界を舞台にエンタテインメントを創造し続けるセガサミーグループ。その持株会社であるセガサミーホールディングス株式会社の人財開発本部で、本部長として活躍するのが笠井敬博さんです。仕事で欠かせない英語力を磨くなか、2024年には一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)の表彰制度で、“ひとつ上の英語力の証”となる「IIBC AWARD OF EXCELLENCE※」を受賞。キャリアを支える英語力の価値、そして学び続ける原動力についてお話を伺いました。
IIBC AWARD OF EXCELLENCE(以下、IIBC AWARD)は、毎年1月~12月までに英語で「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能を測定するTOEIC Listening & Reading Test・TOEIC Speaking & Writing Tests・TOEIC Speaking Test(以下、TOEIC L&R・TOEIC S&W・TOEIC Speaking)の公開テストを受験し、一定のスコアを取得した方を表彰する制度です。
「率先して自分が学ぶ!」その思いが英語の扉を開けた
人財開発本部の本部長として、普段はどのような業務を担当されているのですか?
グループ全体の人事戦略や人財育成、企業文化の醸成がメインの業務です。
加えて、オフィスクリーニングなどを運営する特例子会社※であるセガサミービジネスサポート株式会社の代表取締役社長も務めています。同社では、障がい者の方々がいきいきと活躍できる環境づくりを通じて、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの実現に取り組んでいます。
障がい者の雇用促進と安定を目的として設立され、厚生労働大臣から認定を受けた子会社
グローバルに事業を展開するセガサミーグループですが、普段の業務で英語をどのように活用されていますか。
私自身は本社の外国籍社員とのコミュニケーションや、海外グループ会社との会議・メール対応など、日々英語を使っています。
現在、エンタテインメントの業界はデジタル配信によるサービス展開が中心となり、国内市場だけでなく、世界中のファンに向けてコンテンツを届けることが可能になりました。
多様なニーズに応えるためには、現地の文化や市場トレンドを的確に把握し、柔軟に対応する力が求められています。
セガサミーグループでも、さまざまな部門で海外との連携が増え、特定のポジションでは一定レベルの英語力が求められるようになりました。私自身はもちろん、当グループ全体としても、英語はあらゆる業務で欠かせない重要なスキルとなっています。
笠井さんご自身も、2021年から本格的に英語学習を始められたと伺いました。
はい。正直に言うと、業務で必要になったからなんです(笑)。
当グループでは、エンタテインメントコンテンツ事業やゲーミング事業を中心に拡大するグローバル市場に対応するため、外国籍を持つ社員や海外滞在歴1年以上の帰国子女、英語や中国語など日常会話レベル以上の語学力を持つ社員を「マルチカルチャー人財」として定義し、その拡大を推進しています。
その一環として、2021年9月から、私が所属する人財開発本部が主導となり、英語教育プログラムを本格導入しました。当時副本部長だった私は、まず自らが英語を学ぶことで、マルチカルチャー人財としての在り方を示そうと思い立ったことがきっかけです。
ゴルフ場でも欠かさず英会話レッスン
英語学習を始める前の笠井さんにとって、英語はどのような存在でしたか?
もともと英語は身近な存在と感じていました。洋楽が好きで昔から聴いていましたし、ICU高校(国際基督教大学高等学校)に通っていたことも影響しているかもしれません。
サミー株式会社に新卒入社した2003年の時点では、日常会話程度の英語力はあったと思います。当時、ゲーム部門で海外展開を視野に入れた動きがあったので、新入社員だった私は「英語を武器に自分をアピールしよう」と意気込み、TOEIC L&Rで800点台を目指しました。結局、株式会社セガとの経営統合によりゲーム部門はセガへ移管され、私はサミーに残ることになったため、“英語戦略”はあっけなく消えてしまったのですが…(笑)。
その後、2014年に研修でアメリカを訪れたのですが、しばらくは英語から離れた業務に就いていたせいか、滞在中になかなか適切な英語が出てこなかったことを覚えています。
今思えば、それまでは英語を実践的に使う機会があまりなく、ましてやビジネス英語は未知の世界でした。
そうした経験を踏まえ、英語学習では具体的に何から取り組まれたのですか?
少しでも実務に生かせるように、「聞く」「話す」力を鍛えることから始めました。社内の英語教育プログラムからオンライン英会話を選び、1回25分のオンラインレッスンを受講することから取り組みましたね。
最初の半年は講師の話を聞き取るだけで精一杯で、返す英語も頭のなかで文を組み立ててから話すような状態でした。それでも英語力を高めたい一心で、クリスマスでも正月でも「毎日受講する」というルールを自分に課しました。
私はゴルフが大好きで、年間およそ60日はコースに出るほどですが、朝5時に出発して夕方に帰宅するような日でも、昼休憩を活用してレッスンに励みました。昼食を15分で済ませてオンラインレッスンを始め、途中で「午後のラウンド始めるよ~」と声がかかると、画面の向こうの海外在住講師に日本のゴルフ場の景色をシェアしつつ「See you!」と告げてすぐプレイに戻る、という具合です(笑)。そんな日々を積み重ねた結果、2021年9月の開始から約3年間で受講回数は972回に達していました。
素晴らしいですね! では、英語学習は順調に進んだということでしょうか?
それが、そうでもありませんでした。
英会話に慣れてきた頃、講師の言葉に対して「適切なフレーズや英単語で返せるかもしれない」という感覚があったのですが、結局思うように言葉が出てこなかったんです。そのときに痛感したのは、「インプットが足りないと、アウトプットの限界も早くやってくる」ということです。
そんなある日、英会話の講師から「君は語彙を増やせばどこまでも伸びる」と励まされて、語彙力向上に特化したアプリを使い始めました。英単語やフレーズを効率良く学べる仕組みで、学習の達成度がホーム画面に表示されるんです。それを“攻略”するのが楽しくて、つい夢中になっていました(笑)。学びを続けるうちに、確実に自分の表現の幅が広がっていくのを実感しましたね。
IIBC AWARDの受賞。大人になっても変わらない喜び
そんななか、2022年のシンガポールでの経験が、英語学習のさらなるステップアップのきっかけになったそうですね。具体的に教えてください。
以前から、シンガポールという国に関心がありました。国土が小さく、資源にも乏しい国ですが、だからこそ「人こそが最大の資源」という考えを国全体で共有し、優秀な人材を惹きつけている。そんなありように強く惹かれ、現地でビジネスを学んでみたいという思いで、シンガポール国立大学のビジネススクールを見学することにしたんです。
でも、空港からホテルまで乗ったタクシー運転手さんの英語が、強い訛りもあってまったく聞き取れなかった。英語に自信がついてきていた頃だけに、正直ショックでした。しかし同時に、まだまだ学ぶべきことが多いと痛感し、英語力をさらに高めたいと思う転機になったと思います。

2022年に訪れたシンガポール国立大学での一枚。ビジネススクールの様子を実際に見学して、自分の英語力に改めて課題があることを実感した。
帰国後は英語力をより確実に高めたいと思い、公私ともに英語に没頭できる環境に身を置くところから始めました。
社内では、英語教育プログラムにある選抜型の短期集中コースのなかから、1on1レッスンを受講。このレッスンは上司の推薦などがないと受講できないのですが、「グローバルな人事リーダーを目指す。そのために自分に投資してほしい」と熱くプレゼンし、念願だった3カ月コースを2回分受講させていただきました。
また、レッスンの担当講師でカナダ出身のジェフ先生から、「成長を“見える化”できた方がモチベーションになる」と、TOEIC S&Wの学習とテストの受験を勧められたんです。彼が『公式TOEIC S&Wワークブック』を持っていたこともあり、レッスンのゴールを「TOEIC S&W」に設定し、公式ワークブックを教材にした1on1レッスンを始めました。継続していたオンライン英会話も、TOEIC Speaking Testで出題されるような問題をもとにした学習内容に切り替えました。
プライベートでは、シンガポールのニュースチャンネル「CNA(Channel NewsAsia)」のアプリを活用して学習を進めました。英語ニュースを聴いて気になるフレーズがあれば戻して発音を真似したり、メルマガをどれだけ早く理解できるかをゲーム感覚で試したりと、日常のなかで英語に触れる習慣を増やしていきましたね。
平日はどのように英語学習時間を確保されていたのですか?
会議など自分でコントロールできない業務時間が多かったのですが、唯一、時間を確保できるのが朝でした。朝できない日は昼休みを使うなどして、英語学習を生活の一部に組み込み、ルーティン化していきました。「やらないと落ち着かない」という状態まで持っていったんです。
また、月40時間が必要な1on1レッスンの時間を確保するために、夏休みの9日間もビジネスホテルにこもり、集中的にレッスンを受けたこともあります。そのおかげか、ある日ふと、1on1レッスンで担当講師の英語を日本語に置き換えずに理解し、自然と英語で返している自分に気づきました。英語で夢を見ることもありましたね(笑)。脳が完全に“英語モード”に切り替わっていたのだと思います。
そうした努力を支えるモチベーションはどこから生まれていましたか?
日々の業務で、ものすごいスピードで変化していくグローバル市場を体感し、「自分も変わらなければ勝負にならない」と強く感じていました。そして何より、学んだことが少しずつ身についていく手応えがあり、その実感が英語学習をどんどん楽しくしてくれたんです。気づけば、それが次のステップへと自分を駆り立てる原動力になっていました。
その後、2024年の「IIBC AWARD」を受賞されました。お気持ちをお聞かせください。
IIBC AWARDは、受賞のお知らせをもらって初めて知りましたが、とても嬉しかったですね。
英語の「聞く・読む・話す・書く」という4技能を測定するTOEIC Tests(TOEIC L& R、TOEIC S&W、TOEIC Speaking)の公開テストで、毎年1月〜12月までにすべての基準スコアに到達した受験者に贈られる賞ということで、努力が形として認められたことが本当に感慨深かったです。そして、「大人になっても成長できる」という実感を得られたことが大きな喜びでした。挑戦してよかったと、今でも心から思っています。また、SNSで公開できるオープンバッジ(デジタル証明)をいただけたことで、周囲からの祝福の声も多くいただき励みになりました。
シンガポール短期留学という、新しい夢ができた

英語学習を通じてどのような変化がありましたか?
ビジネスで使われるような専門用語はまだ十分とは言えませんが、自分から積極的に外国籍の社員に声をかけ、コミュニケーションを取るようになりました。ときにはキャリアの悩みを打ち明けられることもありますが、英語で話すことで距離がぐっと縮まるんです。受け止める側の私たちが相手の言葉をそのまま理解することで、信頼感もまったく変わると感じます。
翻訳機能やAIが発達しても、人事の根幹は「人と人」。そうした意味でも、英語の習得は今後ますます必要になると思っています。プライベートでもためらいがなくなり、困っている外国人観光客を見かけたら、自然に声をかけるようになりました。
これからの目標や夢を教えてください。
シンガポール国立大学のサマースクールプログラムに短期留学したいと考えています。英語学習を始める前は、どこかで自分に限界を感じていましたが、英語力だけでなく、学びを通して得た“自信”や“前向きな気持ち”が、挑戦への背中を力強く押してくれました。「人こそが最大の資源」というシンガポールで、機能的かつ戦略的な人事の仕組みや、組織づくりのあり方を学びたいと思っています。その知見を体感的に吸収し、今後のグループのリーダー育成や人財開発に生かしていきたいです。
最後に、英語学習に励む方々へメッセージをお願いします。
当グループ会社の役員で映画「ソニック」シリーズプロデューサーの中原徹さんが社員に向けて講話されたときの言葉が、とても印象に残っています。「中高・大学で教わる英語で、友情を結び、愛を育み、夢を語り合うことができる」――まさにその通りだと思います。私の場合は、英語のジョークで相手を笑わせることができたときに、言葉では言い表せないような高揚感を覚えました(笑)。英語の知識を“使える力”に変えられたら、人生はもっとカラフルで豊かになるはずです。
一説によれば、世界には15〜17億人の英語スピーカーがいるそうです。そのなかの一人として存在できること、そしてまだ見ぬ出会いを想像するだけでワクワクします。英語を使えれば、ビジネスの可能性もキャリアの選択肢も格段に広がります。
きっかけはなんでも構いません。若い方はもちろん、社会経験を積んだ中堅世代の方も、もし今、英語を学んでいるなら、それをチャンスと捉えて、ぜひ次のステージに挑戦してみてください。私の経験から言えば――明日も、来年も、いつだって“今がいちばん若い”。だからこそ、Don’t hesitate(ためらわないで)!
笠井 敬博(かさい・たかひろ)さん
1981年生まれ、東京都出身。2003年、サミー株式会社に入社。2004年、セガサミーホールディングス株式会社の設立と同時に同社へ所属。以降、同グループにて法務・秘書・総務・人事など幅広い領域を経験。2018年には、グループ横断で多様な学びの機会を提供する企業内大学「セガサミーカレッジ」の設立を主導する。「全ての挑戦を可能にする人財・文化・環境」の創出を目指し、グループ全体の人事戦略および人財育成における変革と挑戦を牽引している。
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