DATA
平均500~600点台
多くの企業が、グローバル化に対応するための英語力を求めています。企業が社員に期待するTOEIC L&Rスコアは技術部門では平均560点、営業部門では平均575点、海外部門では平均690点。全社員に対して一定の英語力が求められているのです。英語力を測るモノサシと言われるTOEIC L&Rは、自分のペースで何度でも受験が可能。期待スコアにまだ届かない就活生も、まずは600点を目標に。就活でスコアをアピールできるよう、チャレンジしよう!

500点オーバーが
最低限の目標!
企業が新入社員に期待するスコアが535点。では実際に入社した先輩たちがどのくらいのスコアだったのかが、さらに気になるところ。業界別に平均スコアを見てみると、500点以上の業種が「商社」や「金融」をはじめ、なんと21業種。今後さらなるスコアアップの可能性が考えられます。エントリーシートや面接でスコアをアピールするなら、最低でもこの500点はクリアする必要がありそう。
- 先輩の声
- 就活のプロのアドバイス
名古屋大学 大学院工学研究科 自動車メーカー内定
大学4年の3月にTOEIC L&Rのスコアを、それまでの480点から720点までアップさせました。春休みを利用しての勉強だったので、時間を自由に使え、一日3時間集中して取り組みました。私は工学部なので、英語は日常的に授業でも使用しますし、抵抗感はないのですが、実際に受けてみると自分の弱い部分が見えてきます。そこで、苦手だったリスニングと、長文読解に比重をおいて問題集を解きました。解いていくと、そこでまた文法力や、時間配分などの課題が見えてきます。自分がぶつかった課題にあわせて、一つひとつ知識を確認していくことで、リスニング、リーディングのどちらのスコアも上げることができました。
弱点を分析し、ペース配分を
考えながら着実に対策する
常見 陽平さん

アピールするために、700点以上のスコアを目指す
近年では、多くの企業が「英語」を重要視するようになってきました。大手企業では、直接英語を使わない場合でも「意識をより世界に向ける」という意図で英語を導入するケースが見られます。一方、中小企業は実務として英語力を求めていることが多く、どちらの場合でも採用のポイントになっていることは確かです。そして、その基準としてTOEIC L&Rスコアを判断材料にしている企業も少なくありません。
一度受けたことがある人は、次のステップとして700点以上を目標にしましょう。前回の結果をもとに、自己査定と分析をしっかりすれば、あとは弱点の克服に向けて問題集に取り組むのみです。
就活ではきっかけとプロセスを伝えられることが大切
短期間で点数を大幅アップするコツは、モチベーション管理、勉強時間の捻出とペース配分がキーポイントになります。朝、一時間早く起きて勉強をしてみると試験まで何時間勉強時間にできるでしょうか。そして、勉強時間の中でリーディング、文法、単語、リスニングにどれだけの時間をかけられるのかを分析。弱点を考慮しながら決めておくと進めやすく、達成感が自信につながります。
商社など英語を必要とする業界の700点越えを目指そう
これからの頑張り次第で、商社など英語を頻繁に使用する業界が必要としている、700点以上のスコア保持者になることは難しくないです。就職活動では、この目標までプロセスをきちんとアピールしていきましょう。人事は、スコアからあなたの努力の過程を評価してくれます。
常見陽平
常見 陽平(つねみようへい)1974年 北海道札幌市出身。一橋大学商学部卒
就職氷河期時代の就活を経て、1997年に株式会社リクルート入社。通信事業、とらばーゆ編集部を経て、トヨタ自動車との合弁会社である株式会社オージェイティー・ソリューションズ設立に参加。
帰任後はじゃらんnet編集部にて営業企画を担当。 2005年に玩具メーカーに転じ、新卒採用を担当。 2009年に株式会社クオリティ・オブ・ライフに参加。企業の新卒採用や、大学のキャリア教育や就職支援のコンサルティングを行う他、講演・執筆活動に没頭している。 また、実践女子大学、白百合女子大学、武蔵野美術大学などで非常勤講師を務める。
『就活の神さま』(WAVE出版)『くたばれ!就職氷河期』(角川SSC新書)など就活、キャリアに関する著書多数。