ブリット・アンドレアッタ博士のブログから Blog Post 12
未来に通用するリーダーシップ・スキル

リーダーシップは不変のものではありません。偉大なリーダーは、変わりゆく環境や突然の変化に素早く対応しながら、説得力のあるビジョンを提示し、なおかつ組織の人々から最高の成果を引き出さなくてはなりません。この10年間について考えてみて下さい。あまりにも多くの物事が変化し、そうした変化のエネルギーは、次の10年、そしてその先も私たちを突き動かし続けることでしょう。

技術革新は、あらゆるセクターにおいて、仕事のやり方を大きく変化させてきました。革新的なスタートアップ企業によって市場全体が破壊されただけでなく、今では顧客は、生活上および仕事上のあらゆる側面において、モバイル上でのアクセスを期待するようになりました。

また、猛烈なスピードで新たな種類の仕事や役割が作り出されており、今後人工知能やロボットがあらゆるセクターに進出するにつれて、我々は大きな変化を強いられることとなるでしょう。

世代の交代に伴い、ミレニアル世代(編注:1980年前後から2005年頃にかけて生まれ、10代からデジタル環境になじんだ初の世代)が登場し、理想的な職場文化の概念も変わりました。

そしてミレニアル世代は3~4年ごとに仕事を変え、それは企業の募集・採用活動や研修のプロセスにも影響を与えています。

Z世代(またはスマホ世代)が労働人口に加わると、同じような規模の変化がさらに起こることでしょう。

組織は、堅苦しい階層制からチームをつなぐネットワークに移行し、今ではパーパス・ドリブンな(目的によって動かされる)形に主眼が移っています。実際のところ、経済全体が、情報に立脚する形よりもパーパス(目的)に根付く形に移行しているのです。

企業もまた、よりグローバルで多国籍なものとなり、そこには様々な恩恵と困難が伴います。今や人々は、実際には一度も会うことのないチームメートたちと、速いペースでの協業を求められます。未来の労働者は、様々な地域や言語や文化の中で、しっかりと舵取りをすることに卓越していなくてはなりません。

今や常につながっている世界の中で、地政学的な対立は、様々な市場、従業員、顧客、資源に影響を与えています。

気象のパターンも変化し、より激しい嵐、干ばつ、火災、洪水が、あらゆる大陸で起き、様々な組織や顧客に直接的に影響を与えています。

熟達したリーダーが舵取りをしなくてはならないのは上記にとどまりません。現実問題として、自らのリーダーシップ・スキルを伸ばす中で、予期せぬことに適応する能力が重要な要素となります。そして同時に、一定の安定性を作り出すことも求められるのです。

ありがたいことに、これだけの物事が変化している中でも、優れたビジネスを作り出す要素や、偉大なリーダーを作る要因は変わっていません。組織を率いるためには、条件を分析し、良い判断をし、人々が成果を上げられる環境を作り出すことが求められるのです。

生物学的には、この数百年で人間はそれほど変わっていません。ですから科学を利用すれば、年齢、性別、人種、国籍を問わず、あらゆる人に通用する戦略を備えることが可能です。

重要な能力を身に着け、リーダーシップ・スタイルを築いたら、柔軟に構えましょう

リーダーシップ・スタイルには、ただ一つの正解があるわけではないのです。これがポイントです。偉大なリーダーシップは常に、リーダー自身と、率いている人たちと、彼らが共有する文脈の交差するところにあります。ある状況で優れたリーダーシップは、別の状況では破滅的なリーダーシップであるかもしれません。

したがって、リーダーシップ・スタイルを築くということは、自身が有する鍵となる能力について理解することです。さらに重要なことは、それらをいかに柔軟に活用して、メンバーの力を最大限に引き出すかということです。

定義上、優れたリーダーシップとは、適時適切に重要なスキルを用い実践を行い、組織や個人がポテンシャルを最大限に発揮するのを促すことです。核となるリーダーシップのスキルや実践には幾つかの種類がありますが、主に四つの能力の塊に分けることができます。

1. 自己認識

初めに、自己認識があります。これは自分自身について知ることですが、自分の強みや弱み、そして他者がどのように自分を認識しているか、も含みます。自己認識を、他のスキルを積み上げる土台となるスキルであると捉えましょう。

例えば、あなた自身が自己認識している強みで、どんな組織にも貢献できると思うものは何でしょうか?

そして、ストレスのある状況ではどのようにして感情をコントロールしますか?

2. 関係構築

次に、同僚や上司や従業員たちと上手に仕事をするための様々な関係構築の能力があります。

あなたはどれくらいの速さで、他者と調和した関係を作ることができますか?

人の言動と感情は必ずしも一致しませんが、内なる感情にうまく気づくことができますか?

そして、他者の力を最大限に引き出すための環境や文化を、どのようにして作り出しますか?

3. ビジネスに関する知識、またはビジネス感覚

三つ目の塊はビジネスに関する知識、またはビジネス感覚です。それは、技術的なスキルや部署・部門・業界に関する理解を含みます。

これは権力や影響力の有形無形の力学を理解し、その中でうまく舵取りをすることや、イノベーションを促す環境を作り出すことと関係します。

4. 組織戦略

四つ目の能力の塊は組織戦略であり、それは目的意識を作り出し、戦略の方向性を示し、変化を促進する能力です。

あなたは、数年先に組織に影響をもたらすかも知れない問題の種を察知するために、内外のニュースにどれくらい目を通しているでしょうか。

あなたは、人を高揚させ元気づける、説得力のある未来のビジョンの作り方を知っているでしょうか?

これら四つの塊は、あらゆる組織、あらゆるリーダーの役割にあてはまるものです。それは初めてリーダーシップを取る人でも多国籍企業のCEOでも同じです。責任が増すにつれ、それぞれの塊に属する能力は、複雑で繊細なものとなっていくことでしょう。

5. 誠実さ

これら全ての能力は、誠実さという基盤の上に成り立つものです。評判は、あなたの最も大切な資産なのです。あなたが人に信頼される限りにおいてしか、あなたは力を発揮できません。これはいくら強調してもしきれない事実です。どのようなスキルを伸ばそうとも、言行一致を優先すべきことは圧倒的に重要なことなのです。

評判には気を配りましょう。なぜなら、より高いレベルのリーダーシップを担うならば、信頼でき、安心感があり、誠実さをもって行動する人、と認識されることが不可欠だからです。

この記事は、Britt Andreatta博士のブログに2020年7月15日に掲載されたものです。原文(英語)はこちらからご覧いただけます。


地球を舞台に活躍されているリーダーたちのインタビュー記事や、イベントのご案内をいち早くお届けします

ページの上部に戻る/Back to TOP