最初は数名、気づけば30名以上が参加
「やりきった」経験が、
人生を支える自信になる
~第17回(2025年度)団体部門奨励賞受賞~

村上先生と東さん

PROFILE

東 瑛人さん

Eito Higashi

神奈川県立神奈川工業高等学校3年生。電気科。過去にイギリス滞在経験があるものの、英語には苦手意識があった

村上 雄哉先生

Yuya Murakami

神奈川県立神奈川工業高等学校教諭。大手銀行、海外拠点の投資会社勤務を通して英語の重要性を実感し、現職に

 

型に捉われず、自分の言葉で書いてほしい

神奈川県立神奈川工業高等学校は、理系の生徒が多く「英語に苦手意識を持つ生徒も少なくない」とうかがっていました。そうした中で本コンテストに取り組み、昨年は34名の生徒がエッセイを提出されました。

村上 雄哉先生(以下、村上)
本校は、卒業後の就職を見据え、工業科目を中心に専門分野を学ぶ生徒が中心です。科目としては理系に属するため、英語に積極的に取り組んでいる生徒は、正直そこまで多くないと感じます。ただ、私自身、過去に海外で過ごした際、工業高校を卒業した日本人が現地の工場で技術の要として数多く活躍している姿を目の当たりにしてきました。生徒たちも将来、海外で日本の技術を教える立場になる可能性があり、今のうちに、英語のコミュニケーションに対する苦手意識をなくしておくことは非常に重要です。その上で、私としては、大学受験や検定試験のために “型” に捉われるよりも、英語で自由に表現する経験を積むことが何より大切だと考え、本コンテストへの挑戦を勧めました。

東 瑛人さん(以下、東)
最初は過去の受賞作品を見て「こんなエッセイを書くなんて無理じゃない?」と思っていました。でも先生が「身近な体験でいい。自分が何を感じたかを書くことが大事」と言ってくれて、「それならやってみよう」と思えました。

やりきった達成感が次の挑戦にもつながる

希望する生徒が任意で参加する形で 30名以上。英語に苦手意識を持つ生徒も 多い中で、どのように生徒を巻き込んでいきましたか。

村上
本校の場合は、ものづくりが好きなタイプが多いため、一度取りかかりさえすれば、自分でどんどん進めていく力のある生徒が多いと考えました。なので、最初のハードルを下げることが最重要。いきなり400語を書かせると心が折れてしまうので、「まずは書く題材を決めよう」「次は短い文章を並べて全体の構成を考えてみよう」というような、スモールステップを重ねながら、小さな達成感を何度も感じてもらうことで、モチベーションの維持をはかりました。文字数は意識させずに、いつの間にか400語以上が書けているという状態を目指しました。


最初から積極的に取り組んだのは、僕を含めて数名程度でした。でも、教室で僕らと先生がエッセイについて楽しそうに議論しているのを見て、周囲の友達も「自分もやってみようかな」と言い出してくれました。20名以上が応募した学校は奨励賞をもらえることを知って、みんなでそれを獲得するという目標ができたのもモチベーションになりました。

村上
そうやって輪が広がっていくことで、普段は無口な生徒が英語の文章ではすごく面白いことを書いたりして「こんなこと考えていたんだ!」と盛り上がったりも。結果、30名以上の生徒が、「英語でエッセイを書く」という彼らにとって高い壁を越える経験ができました。一人ひとりが「やりきった」という達成感を得られた上、学校として団体部門の奨励賞受賞が決まった際は、参加した生徒みんなが声を出して喜んでいました。


今回のコンテスト参加で、英語で表現する楽しさを知り、自信にもなりました。受賞後は他のコンテストにもチャレンジして結果を残すことができました。

※本記事の取材は2026年4月に行いました。

 
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