前橋市役所 文化スポーツ観光部 スポーツ課 副主幹
萩原 伸一 氏
- 通訳
- ボランティア
市で初の国際大会を成功に導いた通訳ボランティアの大きな力
日本国内でもトップクラスの設備・施設を持ち、市民の間でもトランポリンが盛んな前橋市で、この夏に「2018FIG トランポリンワールドカップ日本国・前橋大会」が開催されました。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会に伴う事前キャンプ地誘致活動も兼ねた今大会には、19カ国から約200名の選手・関係者が参加しました。大会運営のサポートに大きく寄与した通訳ボランティアについて、前橋市役所文化スポーツ観光部の萩原伸一氏にお話を伺いました。
大勢の観客を魅了した前橋初の世界大会
前橋市はスポーツが盛んな街で、特にトランポリンとサッカーの振興に力を入れています。日本で有数のトランポリン競技設備・施設を有することが評価されて、トランポリンワールドカップの招致に成功し、2018年8月4・5日の2日間「2018FIG トランポリンワールドカップ日本国・前橋大会」(以下、トランポリンワールドカップ)が開催されました。
同大会は、日本でこれまで大阪と川崎で開催をしており、今回が3回目。19カ国から約200名の選手・役員が参加し、熱戦を繰り広げました。ワールドカップということもあって予選で約1000人、決勝では約1200人と、事前に予想していた約3倍の観客が来場。市民のトランポリンへの関心の高さを感じました。観客の皆さんは、選手が繰り出す世界トップレベルの華麗な演技を楽しまれていたようです。
予想以上の集まりだった通訳ボランティア
大会には世界中から選手が集まることから、国内でトランポリン競技を統括する日本体操協会のアドバイスもあり、通訳ボランティアを募集することとなりました。
これまで前橋市では国際的なスポーツイベントとして、20年以上前から「国際交流サッカー大会U12前橋市長杯」を開催していましたが、その際は現地から通訳がチームに帯同していますので、今まで市民を対象に通訳ボランティアを募ったことは一度もありませんでした。つまり、スポーツイベントのための通訳ボランティア募集は、初の試みだったわけです。私たちの思いとしては、ボランティアの方々に大会のサポートはもちろんですが、大会を通して、選手や関係者と異文化交流を楽しんでもらいたいという想いもありました。
ボランティアの募集開始は大会の1カ月ほど前でしたが、のべ約500人の方々から応募がありました。そのうち60名ほどの方に通訳ボランティアとして大会運営に携わっていただきました。通訳ボランティアは、当初あまり集まらないと思っていましたので、想像以上に応募があり、非常にありがたかったですね。
高校生から60代まで幅広い世代の方に通訳ボランティアとして参加いただく中、ボリュームゾーンとなったのが30代、40代の方たちでした。基本は英語が話せる方が多く、中には中国語が得意な方もいらっしゃいました。普段ビジネスで英語を使用している方や、海外での生活が長い方など語学力に非常に長けている方もいらっしゃいました。ほとんどの方は前橋をはじめとした群馬県在住でしたが、中には隣の栃木県宇都宮市から参加していた方もいました。思った以上に人数が集まったこともあり、選手受付や本部ほか、各国に1人ずつ専任の通訳ボランティアを付けて運営することができました。専任の通訳ボランティアは、選手の会場誘導、食事時のサポートなどに活躍してくれました。
ボランティアの皆さんの高い意識に支えられ
各国の選手からは、「通訳ボランティアがいて助かった」という声をいただき、私たちの思惑は想定通りだったと手応えを感じています。また通訳ボランティアの方からも「楽しかった」という感想が多く聞かれましたし、大会2日前から携わっているボランティアの方は最終日に「もう終わってしまうの?」とおっしゃっていました。大会の評判は非常によく、また前橋でトランポリンワールドカップを開催してほしいという意見もいただいています。
トランポリンワールドカップの成功は、私たちだけでは難しかったと感じています。語学の得意な通訳ボランティアの皆さまにご協力いただき、高い意識をもって海外からの選手、そして関係者と接していただけたことが大会の成功の大きな要因になったと確信しています。
市では今回のトランポリンワールドカップの開催を、東京2020オリンピック・パラリンピックの事前キャンプ地(ホストタウン)の誘致活動の一環として取り組み、すでにハンガリーとは協定を締結、また、トランポリンの強いベラルーシにも今回の大会を通じて、誘致を進めています。
また、自転車などのその他の国際大会誘致にも積極的です。今後もし、規模の大きな国際的なスポーツイベントを前橋市で開催する場合は、通訳ボランティアの活用も積極的に考えていきたいです。
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