Englosh Frontline 各分野での英語に関する取り組みを紹介します 株式会社スーパーホテル

2021年3月号

日本にいながら留学体験ができる
ホテル滞在型のプランを提供

留学したくてもできない人たちの英語学習を後押しする

コロナ禍で国・地域をこえた往来が制限される中、大学などではオンラインを活用した、新しいスタイルの留学が模索されています。このような状況下で、ホテルをチェーン展開する株式会社スーパーホテルは、オンライン英語トレーニング事業を手掛けるスパトレ株式会社と連携し、「ホテル滞在型国内英語留学プラン」の提供を2020年10月から開始しました。

東京都や大阪府にある同ホテルの店舗では、外国人客の比率が3 ~ 5割程度あったため、新型コロナウイルス感染症の拡大により、客室の稼働率が大きく低下。新たな顧客開拓に向けたプロジェクトチームを立ち上げ、ニーズの洗い出しを行いました。「英語学習をしているスタッフなどから、留学したくてもできない方たちをはじめ、集中して英語を学びたい、学び直しをしたいといったニーズがあるのではないかという意見が出ました」と話すのは、同社経営品質本部部長の星山英子氏です。同じ頃、スパトレ株式会社からホテルで行う国内英語留学プランの提案が持ち掛けられたこともあり、スーパーホテルPremier東京駅八重洲中央口で、金曜日の夕方から3泊4日で、オンライン授業を個室で受講できるサービスの提供を開始しました。

星山英子氏(左)、菅野真彦氏(右)

プランの企画に携わった株式会社スーパーホテル経営品質本部部長の星山英子氏(左)、
同社Premier東京駅八重洲中央口支配人の菅野真彦氏(右)

チェックインから始まる英語漬けの生活

同プランでは、チェックインから英語漬けの生活が始まります。ホテルスタッフは、外国人客への対応で培った語学力を生かし、チェックインから館内のインフォメーションまで全て英語で応対。チェックインした受講者は、広いデスクがあり集中して勉強できる環境が整ったデラックスルームに入室すると、初日はまず実力診断テストを受け、その結果を基に、日本人スタッフからレベルに合った学習法の提案を受けます。その後配布された教材で予習し、翌日からの授業に備えます。2日目は朝8時から、外国人講師によるオンライン授業。30分の授業と1時間の予習復習というセットを8セット行います。3日目も授業と予習復習を6セット行った後、実力診断テストを再度受験。最後に日本人スタッフから改めて今後の学習法の提案があり、翌日チェックアウトとなります。

受講者たちからは、「集中的に学習できた」「ホテルに入った瞬間から海外にいるような気分を味わえて良かった」といった声が上がっているそうです。一方、応対したスタッフからも英語をもっと学びたいという意見が出ており、「フロントミーティングでも、今後強化していくべき課題として語学が挙がるなど、スタッフの意識も向上しました」とPremier東京駅八重洲中央口支配人の菅野真彦氏は語ります。

受講者が宿泊するデラックスルーム

受講者が宿泊するデラックスルーム

21年1月からは大阪開催の要望に応え、スーパーホテルPremier大阪・本町でもプランを開始。実施回数を増やし、3泊4日に加えて、2泊3日のプランも設けるなど、より受講しやすいサービスを構築しています。今後の課題は、受講者からも要望が出ている、「受講者同士の交流をいかに行っていくか」だと星山氏。その解決に向け、最初に希望者がラウンジに集まり、目標を共有する時間を設けるといった試みがスタートしているそうです。

国内にいながら英語学習に集中できるという新たなスタイルを提供する同社の挑戦は、英語学習者の更なるモチベーションアップを図ることへと広がりを見せています。