英語をはじめ諸外国語でのコミュニケーション能力が身につく
観光ボランティアガイド
外国人観光客が来日する前から友人のような関係を築く
2004年からスタート(11年に法人化)したNPO法人TOKYO FREE GUIDE( TFG) は、1人でも多くの訪日外国人観光客に、日本文化や日本人そのものをより深く知ってもらうため、観光ボランティアガイドを行っています。その需要は年々増加し、現在登録されているボランティアガイドのメンバーは約500名にのぼります。TFGのメンバーは、定年退職された方をはじめとし、仕事をしながら休日にボランティアガイドの活動をされている方など様々です。現在、TFGで理事長を務める川本佐奈恵氏は、「外国人ゲストからは、『日本人と触れ合いたい』『日本を歩いていて気が付く素朴な疑問を、気軽に尋ねられるような人に案内してもらいたい』といった要望が多くきます。こうした需要に応えるために、メンバーたちは、ゲストが来日する前からメールでやり取りを行い、友人のような関係を築いておき、日本でやりたいこと・食べたいもの・行きたい場所などを事前に聞いた上で、実際に案内するルートを考案し下調べを行っています」と語ります。
また、案内ルートの勉強会もメンバー同士で行うことで、訪日外国人観光客に喜ばれるスポットや、交通機関を使った効率的な案内方法などを共有し合っています。
実践的な英語の学びの場となるボランティアガイドの現場
メンバーの方たちのモチベーションがここまで高いのは、国内にいながら、外国人と英語やそのほかの外国語でコミュニケーションすることができ、様々な知識が得られることに魅力を感じているからだそうです。
「あくまでも私たちは、ボランティアでガイドをしていますので、ゲストから尋ねられて分からないことがあれば、正直に『分からない』と答え、聞き返しても構いません。また、言語の違いからうまく伝えられない場合でも、簡単な単語やジェスチャーなどで表現すれば、相手に伝わるものです。コミュニケーションにおいて大切なのは、相手の気持ちを汲み取り向き合うという人間性です。そのような意味で、この活動自体が、メンバーの皆さんにとって、言語を超えたコミュニケーション能力を身につけていく、より充実した実践的な学びの場になっているのではないでしょうか」
そのためTFGでは、メンバーの採用において、フレンドリーで挨拶がきちんとでき、人に対して柔軟に対応できることに重きを置いています。
実際、ゲストたちからは「普通のツアーでは味わえない体験ができた」「TFGメンバーのおかげで、とても楽しい時間が過ごせた」などの意見が寄せられ、帰国後も友人としての関係が続き、今度は逆にゲストの国を訪れ、案内してもらうといったケースもあるそうです。
そのようなTFGにとっての現状の課題は、コロナ禍が落ち着き、訪日外国人観光客が増えつつある中、ゲストから案内してほしいというリクエスト全てに対応できず、断らなければならないケースが発生していることです。
川本氏は「実現するのはなかなか難しいことですが、日本の文化や日本人自体をもっと多くの外国人の方に知っていただけるよう、リクエスト全てに応えられるような体制を築いていきたいと思っています」と今後の抱負を語ってくださいました。
訪日外国人観光客だけでなく、観光ボランティアガイドにとっても有意義な取り組みが、さらなる広がりを見せようとしています。
おすすめ記事
“トランスボーダー大学”が目指す国際人材の育成とは
永田 恭介学長
TOEIC Speaking Test採用企業に聞く!英語でのコミュニケーション力を高める施策とは
小枝 英孝さん
アズビル・アカデミー人材育成グループ
栗原 晴美 さん
アズビル・アカデミー人材育成グループ
石井 まゆみさん
“国際協力” の現場で 業務遂行のカギとなる英語力
整備補給群 装備隊 1等空曹
松本 武蔵さん
航空自衛隊 航空幕僚監部
防衛課 防衛協力班 事務官
阿部 静香さん
自己理解を深め視野を広げる留学経験
荒畦 悟氏



