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2023年11月号

40代半ばから英語力を伸ばしキャリアアップを実現

メーカー勤務
英語コーチ

山越 真紀氏

転職活動を通して英語力が有利になることを実感

私は現在、メーカーに勤務し、20以上ある海外拠点と英語でやりとりする業務を行う傍ら、英語のコーチングも行っています。

大学卒業後は法律関連の出版社で編集の仕事をしていましたが、会社が業績不振に陥り、37歳のときリストラに遭いました。次の就職先がなかなか決まらず、人材派遣会社へ登録に行ったとき、その際受けた英語のテストの結果を見た担当者が、「英語の点数が高いですね。TOEIC® L&Rを受けたことはありますか?」と声をかけてくれました。学生時代から英語は好きでしたが、帰国子女ではなく、留学経験もありませんでした。英語を使う仕事など考えたこともありませんでしたが、「転職活動中の今なら英語を学習する時間がとれるし、転職のとき有利になるかもしれない」と考え、すぐにTOEIC L&Rを申し込みました。試験日まで約1カ月、1日8時間の学習を続けた結果、スコアは735点。目標の700点を達成でき、嬉しくて声を上げ喜んだことを今でも覚えています。

その後の転職活動で、英語力があると有利になることを実感しました。未経験の職種であっても正社員採用を考えてくれる企業もありましたし、人材派遣の仕事でも、英語を使う業務は、他の業務と比べて時給が高いのです。実際に私自身も、派遣社員として英語を使う仕事を始めるようになりました。

現在の会社で、派遣社員として働き始めたのは2019年からですが、これまでの仕事よりも英語を使用する頻度が高く、もっと英語力を身につける必要があると感じました。そこで、今度はスコア800点を目標に英語の学習を始めたのです。そのとき、私は40代半ばでした。

これまでの社会経験が英語学習の効率を高める

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目標を達成するためには、今までのような自己流の学習方法ではダメだと思い、コーチングを受けながらTOEIC L&Rの公式問題集を徹底的に解きました。私は長文読解が苦手だったので、読解に必要な語彙を増やすことに注力しました。効果的だったのは、英語のフレーズを聞きながらの音読です。通勤中はイヤホンで音声を聞き、口だけを動かすエア音読を行いました。スマートフォンのアプリを使い、小テストと復習を繰り返したことも、実力アップに役立ったと思っています。

コロナ禍も学習を続け、21年2月にTOEIC L&Rを受験。結果は940点と、予想以上の高スコアでした。その後、現在勤務している会社で、雇用形態を派遣社員から直接雇用へと切り替えていただくことができ、今に至っています。

現在の仕事をしながら学習していて気付いたことなのですが、TOEIC L&Rの問題に出てくる単語やフレーズは、私が日々行っている英語の実務でも本当によく使われています。また余談ですが、問題文に登場する上司や同僚は、愚痴も言わずいい人ばかりで、このような仕事環境が実際にあれば理想の職場だと思えるようにもなりました。

いろいろな社会経験を重ねてきた今だからこそ、TOEIC L&Rの問題にも親しみが持て、分からない単語が出てきたとしても、自分の実体験などと照らし合わせながら推測ができるため、効率よく英語力を高めることができたのかもしれません。

最近では、私の英語学習の実体験をインターネットで発信していく中で、英語を使った仕事をしたいという夢を持ちながらも、子育てや家事が忙しく、英語学習の時間がとれないという方から相談されることが多くなりました。そのような方は是非、1日のうち短時間でもいいので、英語学習を始めてください。短時間でも積み重ねていけば必ず英語力は上がり、それが労働市場での自分の価値を高めます。私のように40代半ばから本格的に英語学習を始めても、英語力を高めていくことは可能です。それは、何歳になってから始めても同じだと思いますので、決して諦めずに挑戦して、夢を実現していただきたいと考えています。

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