TOEIC® Listening & Reading公開テスト
会員規約違反受験者への対応【最終報】

2025年9月1日 press_release.gif

日本でTOEIC Programを実施・運営する国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)(所在地:東京都中野区中野、理事長:藤沢 裕厚)は、2025年7月7日に発表したTOEIC Listening & Reading 公開テスト(以下、TOEIC L&R 公開テスト)の不正受験に関する調査および対策の第一報に続き、追加調査の結果ならびに再発防止策の対応状況についてお知らせいたします。

調査報告

調査目的

TOEIC L&R公開テストの受験者が、会員登録時に事実と異なる情報を登録するなどして不正に受験した、または不正受験に関与したとみなされるケースの実態を調査するため。また、不正受験に関わった受験者については、会員規約に基づき厳正に対処するため。

調査対象

対象データ:

当協会が保有するTOEIC L&R 公開テストの全受験データ(約200万件)

対象期間:

2023年5月21日から2025年7月27日までの試験日

調査内容

以下に該当するケースについて調査を実施。

  1. 2025年5月に不正行為の疑いが発覚した受験者(のちに逮捕、起訴。以下、被告)と同一または極めて類似した住所で申し込みを行った受験者(2025年7月7日プレスリリース)【既報】
  2. ①以外で、同一または極めて類似した住所で複数の申し込みを行った受験者(今回の発表内容)

調査結果

  1. 被告と同一または極めて類似した住所で申し込みを行った受験者【既報】

    2025年7月7日プレスリリースにて既報。803名に対し受験資格の剥奪などの対応を実施。

  2. ①以外で、同一または極めて類似した住所で複数の申し込みを行った受験者

    同一または極めて類似した住所で複数申し込みを行った受験者を調査したところ、188名が該当。この188名に対し、さらに詳細な調査を実施。結果、以下の項目に該当するような会員規約に違反している受験者は確認できませんでした。

    • 不自然な住所変更
      (例:居住実態のない住所で申し込みし、申込締切後に住所変更の手続きを行ったケース)
    • 同一人物によるスコアの推移
      (例:短期間でのスコアの極端な高低差があるケース)
    • 同一または類似した住所で申し込みを行った受験者間でのスコア比較
      (例:同一または近しいスコアが存在するケースや、マークシートの解答内容が類似しているケース)

再発防止に向けた対応策

1. 試験会場での対応策【既報】

2025年6月7日以降:

不正行為防止のため、会場内にポスターを掲示し、試験前の注意喚起アナウンスを強化。

2025年6月22日以降:

電子機器の電源オフ確認および眼鏡の通信機能有無を試験官が確認。

2. 受験要領の改訂

2025年6月18日に、更なる厳格な不正防止策を盛り込んだ受験要領に改訂しました(2025年9月13日実施のTOEIC L&R公開テストより適用)。主な内容は以下のとおりです。

  • 申込内容に疑義がある場合、事前に本人確認書類の提出を求める可能性があること。不適切な情報提供が確認された場合、受験拒否やスコア無効化の措置を講じる可能性があること。
  • 不正行為や試験運営妨害行為が確認された場合、警察への相談・通報を行う可能性があること。
  • 不正が発覚しスコアが無効化された場合、その理由を企業・学校・団体に通知する可能性があること。

3. 今後導入予定の対応策

公正な試験環境を提供し、不正行為の防止をより一層強化するため、以下の施策を段階的に導入することで、さらなる不正行為の防止に取り組んでまいります。

  • 本人確認書類の厳格化

    今後、ICチップを搭載した本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)のみに限定するなど、より厳格なルール化を検討しています。詳細が決まり次第、2026年1月までにお知らせいたします。

  • デジタル受験票の導入

    従来の紙の受験票に代わり、顔写真やICチップを搭載した本人確認書類をオンラインで登録いただく「デジタル受験票」を、2026年9月までに導入する予定です。デジタル技術を活用し、ICチップに登録されている顔写真、氏名や住所などの情報と、申し込み時に登録いただいた情報を照合することで、なりすましの防止や登録情報の確認精度を向上させます。

  • 公式認定証の偽造防止対策

    従来の紙の公式認定証には独自の偽造防止策(コピーガード印刷など)が施されていますが、2023年4月から発行しているデジタル公式認定証には、ブロックチェーン技術を活用し、テスト結果の改ざんを防ぐより強固な偽造防止策を講じています。

    デジタル公式認定証は、TOEIC申込サイトにログイン後のページに表示されるURLから確認可能です。企業や学校にURLを直接提出するほか、PDFをダウンロードすることも可能で、PDFデータを利用したり、PDFを紙に印刷して企業や学校などに提出したりすることができます。

    また、PDFや印刷された認定証が改ざんされていないことを確認するには、掲載されているQRコードを利用します。QRコードを読み取ると、デジタル公式認定証が改ざんされていないことが証明された状態で表示されます。この内容とPDFで表示・印刷された内容が一致することを確認することで、PDFや印刷された公式認定証が本物かどうかを確認することが可能です。

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  • 電波検知器の導入

    TOEIC L&R公開テストの会場で検証を開始しました。一定期間の検証を経て、一部の試験会場で導入予定です。

本件に関するお問い合わせ

団体専用のお問い合わせフォーム:

https://form.iibc-global.org/score_inquiry_form.html

団体以外のお問い合わせ先:

03-6835-1880(土・日・祝日・年末年始を除く10:00~17:00)

<報道関係者からのお問い合わせ>

一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC) 広報課
TEL: 050-1790-7399 FAX: 03-6457-2340
(土・日・祝日・年末年始を除く10:00~17:00)

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