「英語活用実態調査」に見る企業・団体、ビジネスパーソンの英語事情 出光興産株式会社 海外事業部 海外総括課 中川 智未 氏

出光興産株式会社 海外事業部 海外総括課

中川 智未 氏 

2020年3月号

  • 英語学習
  • TOEIC L&R
  • TOEIC S&W

育児休業中に、日常生活を英語漬けにするという独自の学習法を実践

英語力が加わり付加価値が高まれば、仕事の幅も広がるはずだと考えた

IIBC NEWSLETTER Vol.140 インタビュー 出光興産株式会社 海外事業部 海外総括課 中川智未氏

 

中川智未氏は、昭和シェル石油株式会社(現・出光興産株式会社)に入社してすぐ、三重県四日市市の製油所に技術者として配属されました。入社した頃のTOEIC L&Rのスコアは、750点だったそうです。中川氏は、当時のことをこう振り返ります。

「技術者としては、マニュアルを読む時や、海外の技術者と情報交換をする際、英語を使いました。しかし当時の私の英語力では、言いたいことを相手にうまく伝えることができず、常に受け身の状態でした」

中川氏が本格的に英語学習を始めたのは、第1子を出産して育児休業(以下、育休)をとっていた2018年4月のことです。中川氏は、「技術者としてのバックグラウンドに英語力が加われば、自分の付加価値が高まり、仕事の幅が広がるはずだ」と考えたそうです。また中川氏夫婦は職場結婚でしたが、妊娠中に夫が東京の本社勤務となり、ご自身も本社への異動を実現するため、英語ができることを会社へのアピール材料にしたいという思いもありました。学習の目的が明確になったことと、更には、育休中にビジネスパーソンとしてのキャリア形成が止まり、かつ孤独な状態になるため、英語学習でそれらを克服しようという思いが、モチベーションとなっていったのです。

海外ドラマなどで英語を学び、子どもへの語りかけも全て英語で行う

育休中に中川氏が考え出した英語学習法は、日常の生活を英語漬けにするというものです。英語をインプットするためにまず行ったのは、1日に6 回ほどあるお子さんへの授乳時に、インターネットで配信されている海外ドラマを見ること。10 分程度でシーンを区切り、まず1 回目は字幕なしでドラマを見たそうです。発音がうまく聴き取れず、単語の意味も分からない場面が出てくるため、2 回目は日本語字幕付きで見る。すると意味が分かり、単語やその発音も何となくつかめるようになります。そして3 回目は英語字幕付きで見ることで、自分がイメージしていた通りの単語であったかどうか、答え合わせをするのです。更に自分では言えないなと思う文章をノートに書き写した上で、最後にもう一度字幕なしで見て、全て聴き取れることを確認します。ちなみにノートに書いたメモは、入浴時に声に出して読みながら復習したそうです。

また、英語のアウトプットとなるスピーキングの練習のために、お子さんへの語りかけを全て英語で実施。更にオンライン英会話も活用しました。

こうした学習法により、2018 年11 月に受験したTOEIC L&R では、スコアが925 点に。TOEIC S&W においてもSpeaking が180 点、Writing では190 点を取得しました。

中川氏の英語学習法は、英語の動画やオンライン英会話を積極的に取り入れているという点で、今回の調査で明らかになった、TOEIC L&R の高スコアの方たちが行っている学習スタイルと共通しています。そして育休から復帰した後、希望通り本社への異動を実現。現在勤務する海外事業部に配属されました。

「聞いて理解して、“yes”や“no”のみ判断していたこれまでの英語のコミュニケーションから一歩踏み出し、海外事業部では、自分の言葉で仕事や相手を動かす能動的な英語力を磨いていきたいと思っています」
中川氏は、今後の目標をそう語ってくださいました。