• TOEIC Program
2021年3月号

人と企業の国際化に貢献するIIBCのこれからの役割

2020年7月より、IIBCの理事長を務めている大橋圭造です。それ以前は、民間の金融機関に39年間、政府系の金融機関に3年強勤めておりました。うち19年間はニューヨーク、ロンドン、香港といった国際金融都市で勤務し、そのほかにもビジネスで訪れた国は40カ国をこえます。

世界各国でビジネスに取り組む中、コミュニケーションのツールとして用いたのは、一部を除き全て英語。英語によるコミュニケーション能力は、ビジネスを行う上で必須のスキルであることを実感してきました。私も若い頃は、英語でのコミュニケーション能力の習得にかなり苦労しました。20代のとき、社内留学制度を活用して、アメリカのロースクールに2年間ほど留学したのですが、毎日英語漬けになって過ごした日々のことを、今でも鮮明に覚えています。

ただ、英語を用いたコミュニケーションの難しさを本当の意味で実感したのは、国際業務部門の役員として経営に携わるようになってからです。世界中の拠点で働く現地スタッフとの意思疎通が不可欠でしたが、国・地域が変われば、社会風土や組織文化もそれぞれ異なります。そのような環境においては、例えば同じメッセージを伝える場合でも、直接的な物言いと間接的な表現のどちらにするかなど、状況によって伝え方を変えなければなりません。相手の社会的・文化的背景を理解した上で、微妙にニュアンスが異なる表現を、相手に合わせて適切に使い分けることができる、高度な英語でのコミュニケーション能力が必要になるのです。

今後、国際社会で活躍する多くの日本人ビジネスパーソンに、こうした能力が一層求められるようになると思います。日本企業が海外で成功を収めていくためには、各々のマーケットを良く知る現地スタッフに権限を委譲し、経営のローカリゼーションを進めていくことが不可欠です。また、世界的な人権意識の向上や自然災害の多発に対して、現地スタッフと一緒に人権デューデリジェンスやBCP(事業継続計画)対策を練っていく必要性も高まっています。いずれにしても求められるのは、現地スタッフと英語で行う、より細やかなコミュニケーションです。

私はここにIIBCの役割があると考えています。IIBCではTOEIC Programの提供のみならず、国際的な舞台で活躍している様々な方をお招きして、グローバル人材に求められる資質や、異文化コミュニケーションのあり方などについて語っていただく、セミナーやイベントなどを実施しています。世界に羽ばたこうとされている方々に対して、少しでも力になることができれば幸いです。

国内外は依然として、新型コロナウイルス感染症の猛威にさらされています。オンラインですぐに世界とつながることができる社会では、英語を用いた非対面での交渉や発信などにおいて、これまで以上のコミュニケーション能力が求められます。このような状況において、英語学習に取り組める環境を維持し続けることも、私たちの重要な任務です。例えばコロナ禍において在宅勤務が広がる中、「IPテストを自宅で受験したい」というニーズが増えてきました。IIBCでは2020年4月より、IPテスト(オンライン)を実施しています。また在宅での学習ニーズも増えていることから、公式教材や公式eラーニングの提案にも注力しています。一方、公開テストにおいては、新型コロナウイルス感染症対策に万全を期しながら、スムーズな運営ができるように努めております。

今後とも、英語によるコミュニケーション能力の向上と、グローバル人材の育成を通じて、人と企業の国際化に貢献してまいります。

変わらぬご高配を賜りますようお願い申し上げます。

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