Vol.8
繰り返し復習をすることで知識の漆塗りをする
2022年11月号
本記事は、東京海洋大学非常勤講師 渡邉 淳氏に寄稿していただきました
渡邉 淳氏 プロフィール
1984年生まれ。東京外国語大学ポルトガル語学科卒業。留学なしでTOEIC L&R 990点を取得。フリーランスの編集者・ライターをしながら、東京海洋大学で非常勤講師を務めている。また、porpor(ぽるぽる)という名前で、ブログやTwitterを中心に、英語学習等に関する情報を発信している。『TOEIC L&R TEST 戦略特急 スコア育成計画』(朝日新聞出版)など著書多数。
Point
● 時間と場所を固定し、英語学習を習慣に
● 学習記録を付け、成長を実感する
● スキマ時間には単語を復習する
復習をすることで、知識の漆塗りができる
日本で英語学習をしていると、英語圏で暮らす場合と比べ、 英語に触れる時間は格段に少なくなります。その中で、英語力を着実に伸ばしていくためには、一度触れた英語は自分の中にインストールしたいものです。そのためには、知識の漆塗りを行うことが大事になります。いわゆる「復習」と呼ばれるもの。この提案に対して、「一度見たことがあるから覚えている」とか「やる意味がない」とか「同じことをやるのは飽きる」とか、否定的な反応が多いです。しかし、人は一度見たものを瞬時に覚えられるほど賢くありませんし、繰り返し取り組むことで定着度が高まるため、復習をする意味は大いにあります。人は、新しい知識を吸収したり、新しい問題に挑戦したりすることを好みます。ただ、先述したように、そこから「復習」の観点が抜け落ちていると、ザルに水を通すように、どんどん忘れていってしまうのも事実です。せっかく学んだものは自分の知識に変えていきたいものです。
自分にアポを取る
「復習」の重要性をご理解いただけたと思いますが、それでも優先順位が低くなってしまいがちです。以前と同じ英語に触れるよりも、新しいことに取り組みたいと思ってしまうからです。復習の仕組み作りとして、「時間と場所を固定する」ことを勧めています。英語学習の習慣作りにつながります。友人との約束や仕事の時間をスケジュールに入れるように、英語学習の時間も書き込みましょう。自分との約束をするのです。他人との約束も自分との約束も同等に扱うことを目指してください。これに加えて、英語学習のアポに場所の情報を記入すると、アポがさらにリアルになります。「家の近くのカフェに寄って、19時から英文法の勉強をする」のように、具体性を上げていくと良いです。英語学習の習慣化を実現していくことができます。
レベルアップの記録を付ける
英語力とは目に見えないものです。勉強を積み重ねても、できる実感を抱くことができないこともあるでしょう。そこで有 効なのが「記録」です。自分とアポを取って、勉強を実行したら、学習記録を付けるのです。学習時間や内容はもちろん、気付きも加えるとさらに良いです。 自分の気付きを書き留める際に、良いことを見付けるように心掛けてください。「単語30語しか覚えられなかった」など、ネガティブな気付きばかり書く方がいます。もちろん、悪かった部分を見付けて反省することは大事です。しかし、英語力の上達を感じるためには、良かったことを記録していく必要があるのです。先ほどの例を利用するならば、「単語30語も覚えられた」と言い換えると、英語力向上を感じやすくなります。
スキマ時間で復習するならば「単語」一択
復習の対象はどんな素材でも構いません。自分が使える時間に応じて、強化したいポイントに応じて、変えていくのが適切です。ただ、忙しい皆さんが効率よく英語力アップするためには、スキマ時間の有効活用が必要でしょう。そこでお勧めしたいのが「単語」です。じっくり時間を確保するのも良いのですが、単語学習自体が単調で退屈になりがちなため、スキマ時間、つまり、短時間で触れると効果的です。そして、その回数を増やしていきます。「1回でじっくり覚える」のではなく、「複数回サクッと覚えるのを繰り返す」というイメージです。単語暗記は何回触れたかが勝負です。スキマ時間に単語の復習をして、単語力アップの壁を破り、さらなる英語力を手に入れましょう。
最後に、英語学習は自分のがんばりが返ってくるものだと信じています。諦めずに食らいついていきましょう。応援しています。
渡邉氏より英語学習者へのメッセージ
Strike while the iron is hot.
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