様々な英語学習者の実態を探る連載の3回目。
今回は長いブランクを経て、近年本腰を入れて学習を再開したお二人が登場。
始めたきっかけや、英語を楽しんで学び続けるコツについてトークしました。
コピーライター 新井 明人 さん(60代)
主な英語使用場面:子どもの英語学習サポート
中学時代から英語が好きでビートルズなどの洋楽を愛好。結婚や子どもの学習をきっかけに英語学習を再開。留学生の受け入れも経験。
輸入雑貨店経営 松下 由美 さん(60代)
主な英語使用場面:インバウンド接客
企業の海外事業部などを経て、雑貨店を経営。英語の必要性を感じつつ本格的に学び直し始めたのは実は60代。TOEIC L&Rを定期的に受験中。
新井40代半ばに英語が得意な妻と結婚したのを機に、英語学習を再開しました。その後、息子が生まれてしばらく中断していたのですが、英語学習を始めた息子に刺激を受けて、もう一度取り組み始めました。もともと英語にはそれなりに自信があったのですが、小学生向けの英語教材の内容を忘れていたときはショックでしたね。「これはいかんな」と思い、気合いが入りました。
松下私も40代半ば頃、母の雑貨店を引き継いでから海外の仕入れ先やお客様と話す機会が増えて、英語の必要性を感じるようになりました。ちょうどその少し後にSNSサービスが普及して、海外の方たちと英語でメッセージをやり取りできるようになったこともあり、少しずつ英語の使用を再開した感じです。
新井私は仕事で英語を使う機会はほぼないのですが、わが家では数年前からホストファミリーとして非英語圏からの留学生を受け入れています。彼らとの様々なやり取りのなかで、間違いをおそれずに英語をどんどん口に出して会話を続けることの大切さがわかりましたし、英語習得への意欲が高まりました。
松下実は、私が真剣に英語学習を始めたのはコロナ禍以降で、2023年に初めてTOEIC L&Rを受験しました。まずはTOEIC公式教材で勉強を始めたのですが、文法などの基礎を自分がよく知らなかったことに愕然としました。それまでは「なんとなく」で切り抜けていたんですね。それから単語や文法をたくさん覚えて、最初の受験結果は640点。回を重ねるごとにスコアが上がり、2回目が680点、3回目で770点に。1年後には800点まで上がりました。
新井それはすごいですね。私は20年ほど前のTOEIC L&Rが780点で、そこから中断しているので、いったん800点超を目指しています。今はラジオの英語講座を活用してリスニングとスピーキングを中心に取り組んでいます。昔は放送を聞き逃したら終わりでしたが、今はパソコンなどで何度でも聞き直せるのでありがたいですね。発音を確かめながら、繰り返し練習しています。
松下私たちの学生時代と比べると、夢みたいに便利な時代になりましたよね。私も様々なツールを活用しています。たとえば生成AIに「この状況にはどちらの単語がふさわしい?」と質問したり、英作文を翻訳サイトで照合したり。イギリスのBBCが開催しているSNSライブ配信にも参加して、世界中の人たちとリアルタイムで直接メッセージをやり取りして力をつけています。
新井今では、英語が自分のアイデンティティの一部になっていると感じています。趣味の音楽でも、好きなCDのライナーノートを読んで、背景や制作意図を理解できるようになりました。
松下私も「英語は知るほどに楽しい」と実感しているところ。TOEIC L&Rの学習を通じて英文の構造がわかるようになり、むしろ若い頃よりも今のほうが、英語力が高くなっています。日々のよい脳トレにもなっていますし、幸せな時間を過ごせています。
新井これまで継続した学習にはあまり縁がなかったので、英語は末永く続けたいですね。身についたつもりでも抜け落ちることがありますし、耳も少し鈍ってきているので、基礎を繰り返しながら補っていくつもりです。息子はもうすぐ受験生になるので、彼に負けたくない気持ちもモチベーションになっています。
松下素敵ですね!今は独学に向く便利なツールがたくさんありますから、皆さん、年齢を気にせず取り組んでほしいですね。
TOEIC L&RはTOEIC Listening & Reading Testの略称。
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