TOEICスピーキング|「対策」で終わらない、会話力を伸ばす学習法を紹介
英語のスキルには「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能があります。このうち、とくに英語を「話す」能力を伸ばしたいと考えている方も多いでしょう。
本記事では、TOEIC Programのうちスピーキングの力を測るテストの種類や出題内容、おすすめの学習法についてわかりやすく解説しています。会話力の向上に効果的な教材活用法もあわせて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
スピーキングの力を測るテストの種類と出題内容
はじめに、TOEIC Programのうちスピーキングの力を測るテストにはどのような種類があるのか、解答形式や出題内容とともに確認しておきましょう。
スピーキングの力を問うテストの種類
TOEIC Programには、大きく分けて「TOEIC Tests」と「TOEIC Bridge Tests」の2種類があります。TOEIC Testsは、日常生活やグローバルビジネスにおける活きた英語の力を測定する、世界共通のテストです。TOEIC Bridge Testsは、英語学習初級者から中級者を対象としています。いずれのテストにもListening & Reading(以下、L&R)とSpeaking & Writing(以下、S&W)があり、「TOEIC Tests」ではS&Wのうちスピーキングだけを受験することも可能です。
解答形式
TOEIC Programのスピーキングテストは、受験者がヘッドセットを着用し、音声を録音して解答する形式で実施されます。TOEIC S&Wの大きな特徴は、人が採点することです。受験者が話した英語の文法ミスなどを機械的にカウントして減点するのではなく、各問題のタスクにどの程度答えられているのかが重視されます。つまり、英語でどのくらいコミュニケーションを図れるのかを総合的に判断するためのテストなのです。
TOEIC Speaking Testの出題内容
スピーキングテストは5つの課題から構成されています。各課題の概要と評価基準は下表のとおりです。
【課題概要と採点基準】
| 課題 | 概要 | 評価基準 | 設問数 |
|---|---|---|---|
| 音読問題 | アナウンスや広告などの内容の、短い英文を音読する | ・発音 ・イントネーション、アクセント | 2 |
| 写真描写問題 | 写真を見て内容を説明する | 上記の事柄すべてに加えて ・文法 ・語彙 ・一貫性 | 2 |
| 応答問題 | 身近な問題についてのインタビューに答えるなどの設定で、設問に答える または、 電話での会話で、設問に答える | 上記の事柄すべてに加えて ・内容の妥当性 ・内容の完成度 | 3 |
| 提示された情報にもとづく応答問題 | 提示された資料や文書(スケジュール等)にもとづいて、設問に答える | 上記の事柄すべて | 3 |
| 意見を述べる問題 | あるテーマについて、自分の意見とその理由を述べる | 上記の事柄すべて | 1 |
※TOEIC Bridge Testsのスピーキングの出題内容は上記とは異なります。
英語を話す力について、単一スキルを問う問題から複合スキルを問う問題へと段階的に発展する設計となっています。テストに準拠したトレーニングを積み重ねることで、英語を話す力を無理なく身につけられるでしょう。
「頭ではわかっていても口に出せない」主な原因
英語を話すことに苦手意識を抱いている方の中には、「頭ではわかっていても口に出せない」という方もいるのではないでしょうか。なぜ「わかっていても話せない」のか、考えられる主な原因を見ていきましょう。
英語を発音/発話すること自体に慣れていない
英語を声に出して発音したり、英語で会話を交わしたりする機会が少なく、発話そのものに慣れていないと「わかっていても口から出てこない」状態に陥りがちです。言葉は「慣れてから話す」のではなく、「話しながら慣れていく」ものなので、発音・発話する機会を意識的に作る必要があります。スピーキングテストでは提示された課題に対して即答する力も求められることから、英語を声に出すこと自体に慣れるための練習を取り入れてみてはいかがでしょうか。
なお、発音に関しては必ずしもネイティブの発音そっくりに再現する必要はありません。実際のコミュニケーションで活用できるよう、はっきりと聞き取りやすく発音するように心がけるとよいでしょう。
読み上げられた英語の内容を聞き取れていない
英語を聞いて答える設問に関しては、読み上げられた英語を聞き取れていないと、何について話せばよいのか判断できないかもしれません。スピーキングテストと聞くと英語を「話す力」に着目しがちですが、実は英語を「聞く力」もバランスよく伸ばしておく必要があります。英語を聞く力は、話す力を支える土台に当たるともいえるでしょう。英語が口から出てこない方は、そもそも何を聞かれているのかを正確に理解できているのかチェックしてみてください。
語彙力が不足している
英会話でよく使われる表現を覚えていないことも、スムーズに発話できない原因の1つといえます。TOEIC Programは、日常生活やビジネスシーンでの英語力を測定するために制作されているテストです。テストの受験準備のために覚えた英語表現は、実践的な英語コミュニケーションの場面でも役立ちます。まずは問題集などで紹介されている表現を優先的に覚え、場面や状況に応じて使い分ける練習に取り組んでみてはいかがでしょうか。
完璧な文を頭の中で作ってから話そうとしている
文法的に間違いのない文を頭の中で作っておかないと話し始められなかったり、言いたいことを一文に詰め込もうとしていたりすると、スムーズに話せない原因になりがちです。前述のとおり、スピーキングテストは文法ミスの有無に主眼を置いて採点されているわけではありません。また、問われたことに対して必ずしも一文で答えなくてもよいため、まずは結論を短いセンテンスで述べてから理由や説明を付け加えてみましょう。
原因別・おすすめの学習法
前章で挙げた原因別に、おすすめの学習法を紹介します。ご自身の課題を見極めた上で、実際に「話す」ための学習を取り入れていきましょう。
出題形式に慣れるための学習法
英語を発音/発話すること自体に慣れていない方は、スピーキングテストの出題形式に沿って「声に出して英語を話す」練習を実践していくことをおすすめします。まずは問題形式やテストの実施方法を確認し、全体像をつかみましょう。おおよそのレベル感がわかってきたら、実際の出題形式に沿って発話の練習を積み重ねるのが得策です。
TOEIC Speaking Test公式アプリ「TOEIC Pal」は、テストを制作しているETSが開発したAI搭載アプリです。テスト形式に沿った学習コンテンツが豊富に用意されており、AIが即時に解答を分析し、弱点や強化すべきポイントを提示してくれるので、改善点を把握しながら発話の練習を進められます。レベルに合わせて学習プランを自動生成する機能も備わっているため、現状のスコアの目安や学習の進捗状況を把握しながら学びたい方におすすめです。本番同様のクオリティーで制作された練習テストが12回分搭載されているので、まずは出題形式に慣れておきたい方にも、実際のテストを受験する前の総復習をしたい方にもおすすめです。
> TOEIC Speaking Test公式アプリ「TOEIC Pal」の詳細はこちら
会話の内容を聞き取るための学習法
読み上げられた英語の内容を十分に聞き取れていないと感じる方は、まずは聞き取りの練習から始めましょう。一度聞いて終わりにせず、スクリプトと照らし合わせて聞き取れなかった箇所を丁寧に見直すことが大切です。その上で、ディクテーションやシャドーイングを取り入れて聞き取る力を養っていくことをおすすめします。
『公式TOEIC Speaking & Writing ワークブック』は、4つのステップで段階的に準備を重ね、無理なく実力を養える公式教材です。TOEIC公式スピーカーによって録音されたDirectionsと設問の音声が収録されているので、聞き取る力の醸成にも適しています。
> 『公式TOEIC Speaking & Writing ワークブック』の詳細はこちら
よく使われる表現を覚えるための学習法
日常生活やビジネスシーンでよく使われる表現をマスターしたい方は、スピーキングテストのさまざまな解答例にふれ、頻出の表現や言い回しを優先的に覚えていくことをおすすめします。それぞれのフレーズがどのような状況で使われているのかをパターンに分け、型として身につけていくとよいでしょう。『公式TOEIC Speaking & Writing ワークブック』には、最も高い採点スケールに相当する解答例や表現例が豊富に掲載されています。「正しく伝わる表現方法」の学習素材としてもおすすめです。
> 『公式TOEIC Speaking & Writing ワークブック』の詳細はこちら
スムーズに発話するための学習法
英語をスムーズに発話したい方には、本番のテストと同じように制限時間内に答える練習を積み重ねていくことをおすすめします。スピーキングテストでは、問題文の読み上げから解答まで数秒ほどのケースもあるため、自分が解答に詰まりやすいパターンを把握し、重点的に練習してみてはいかがでしょうか。
『公式TOEIC Speaking & Writing ガイドブック』には、それぞれの問題の解答例と講評が記載されています。練習テスト(2回分)でテストの予行練習ができることに加え、練習テストの模範解答例・解説から相手に伝わる表現を学べることも特長の1つです。本番の出題形式に沿った発話練習を取り入れて、スムーズにアウトプットするためのトレーニングを重ねましょう。
会話力の向上に効果的な教材活用法
会話力を効果的に伸ばすには、どのように教材を活用すればよいのでしょうか。スピーキングテストに向けたおすすめの教材活用法を紹介します。
英単語は発音や用例とセットで覚える
スピーキングテストにおいても語彙力は必須です。TOEIC L&Rの頻出単語を重点的に覚えることで、実践的な会話でよく使われる単語をインプットしましょう。その際には、スペルや意味だけでなく発音・用例もセットで覚えることが大切です。語彙力を強化したい方は、音声付きの公式教材『公式TOEIC Listening & Reading 英単語』を活用してみてはいかがでしょうか。
> 『公式TOEIC Listening & Reading 英単語』の詳細はこちら
単語の知識と発音を効率よく身につけたい方には、アプリを活用した学習も取り入れることをおすすめします。アプリを活用するメリットについては、次の記事もあわせてご参照ください。
> TOEIC Tests頻出単語を効率良く覚えるには?アプリを活用して学習するメリット
聞く/読む/話す/書くスキルをバランスよく伸ばす
教材の問題を解いていく際には、聞く/読む/話す/書くスキルをバランスよく伸ばすことを意識しましょう。話す際には英語の4技能を駆使することになるため、「話す/書く力」の土台として「聞く/読む力」も求められるからです。
まずは解答例を声に出して繰り返し読み、文構造や意味をつかんだ上で繰り返し聞くことが大切です。さらに、スクリプトを見ながら読み上げられる英語に重ねるように発音するオーバーラッピングの練習を取り入れ、「聞きながら話せる」ようになるまで練習するとよいでしょう。
本番の問題形式に慣れる
スピーキングテストの問題形式は多岐にわたります。たとえば、写真を見て答える問題や提示された情報について応答する問題など、さまざまな形式の設問に慣れておく必要があるでしょう。テスト画面のレイアウトやテストの流れをつかみ、本番で戸惑わないように準備しておく必要があります。テスト当日までに培った実力を存分に発揮するためにも、本番の問題形式に慣れるための練習時間を確保しておくとよいでしょう。
まとめ
英語をすらすらと話す力を、ごく短期間で身につけるのは難しいのが実情です。なぜ英語が口から出てこないのか原因を分析し、課題解決につながる練習方法を見極めた上で、実際に発話する練習を毎日少しずつ積み重ねていくことがスピーキング力の醸成につながります。今回紹介した原因別学習法や教材活用法を参考に、スピーキングの力を着実に身につけていきましょう。
本記事は一般的な英語学習の考え方を紹介するものであり、特定の学習法・教材の効果を保証するものではありません。